埴輪窯、石山南遺跡で発見 伊勢崎市で30日に現地説明会
埴輪窯跡=群馬県伊勢崎市提供
群馬県伊勢崎市は、発掘調査をしている石山南遺跡・石山南古墳群から、市内で埴輪を生産した遺構「埴輪窯」が初めて発見されたと発表した。埴輪生産に用いる粘土を採取した土坑や工房も一緒に見つかった。セットで見つかった事例は全国的にも珍しいという。市は30日に現地説明会を開く。
赤堀村107号墳出土埴輪。鹿の可能性も=群馬県伊勢崎市提供
発掘調査では見つかった埴輪窯や、埴輪生産に関わる粘土採掘坑、工房は、古墳から10メートル程度の範囲で見つかっており、一体的に運用されていたと見られるという。
今回確認された古墳(赤堀村107号墳)からは埴輪や石製模造品なども出土している。周辺の赤堀村104号墳から出土した破片は東京国立博物館(東博)所蔵の埴輪と接合しており、107号墳出土の埴輪も同様に東博所蔵のものと接合する可能性があるという。
現地説明会は30日午前10時、11時、午後1時、2時の4回。問い合わせは文化財保護課(0270・75・6672)。(角津栄一)