元巨人監督高橋由伸氏、臨時打撃コーチで指導「選択肢の1つに」侍ジャパン大学日本代表合宿
<侍ジャパン大学日本代表合宿>◇第2日◇30日◇バッティングパレス相石スタジアムひらつか
慶大ОBで元巨人監督の高橋由伸氏(49)が6月30日、神奈川・平塚で行われている大学代表合宿に参加した。「プラハベースボールウイーク」(7月6~9日、チェコ)と「ハーレムベースボールウイーク」(同12~19日、オランダ)に出場する選手たちを、臨時打撃コーチとして指導。練習の最後にはフリーバッティングを実演した。
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高橋氏は今年1月の学生野球資格回復後、初めて学生の指導にあたった。「さすが選ばれてきたメンバー。うまいなあ、上手だなあと思いました」と、日の丸を背負う学生野球の後輩たちに目を細めた。練習の最後には、自らティーバッティングを実演。フリーバッティングの場合はゴロよりもライナーで飛ぶ形が理想だと伝えた。「いい形で打てたときは、やっぱりライナーからボールが若干上に行く」と語った。
プロ通算321本塁打。慶大時代は田淵幸一(法大)、岡田彰布(早大)ら歴代のスターたちを抑え、今なお東京6大学最多23本塁打を誇る。その1スイング、1スイングを見逃すまいと、学生たちは円になって食い入るように見つめた。とびきりの笑顔で高橋氏と話していたのは、国学院大・柳舘憲吾内野手(4年=日大三)だ。「始動のタイミングでご指摘をいただきました。『自分はタイミングをバッティングピッチャーに合わせたとき、1テンポ、2テンポ早い感じだった。もう少し早めた方がしっかり準備できた状態で待てるよ』とお話を頂きました」と、かみしめるように振り返った。
高橋氏は2日にわたり打撃コーチを務める。「短い日にちなので合わなきゃ合わないでいいし、選択肢の1つになればいいなと。今はいろんな打ち方があるので。昔はなかなか選択肢がなかったですけど、彼らなりの考え方もあるはずですから、自分の中で選んでもらえたら」と優しく願っていた。【佐瀬百合子】
侍ジャパン大学代表選手合宿2日目が終わり笑顔で握手を交わす堀井監督(左)と臨時打撃コーチの高橋氏(撮影・佐瀬百合子)