【女子レスラー名鑑】大向美智子 07年引退…不定期復帰でも衰えない妖艶スタイル
旗揚げ直後のLLPWでは突出した美形レスラーだった
171センチの長身と妖艶なルックス、サディスティックなファイトスタイルで男性ファンから圧倒的な支持を集めたのが、LLPWやアルシオンなどで活躍した大向美智子だ。
クラッシュギャルズに憧れて中学卒業後の1991年、全日本女子プロレスに入門するも、スタートは苦難の連続だった。デビュー前から何度もケガに悩まされ、92年1月11日に中見川志保戦でデビューするが、古傷だった右ヒザ十字靱帯を負傷して引退を強いられる。
93年には旗揚げしたばかりの神取忍率いるLLPWで復帰。怪獣系選手(失礼)の多い同団体では異色の美形レスラーとして人気を集め、写真集も出版。対抗戦全盛期の94年には全女の全日本タッグ王座を奪取(パートナーはキャロル美鳥)して実力を備えたアイドルレスラーとして輝きを放った。
97年末にはアジャ・コング率いる新団体アルシオンからスカウトされ、98年2月の旗揚げ戦から参加すると打撃を主体としたスタイルにシフトチェンジ。99年には5月と8月に開催されたシングルトーナメントで、並み居る強豪を退け、連続優勝して一気に頂点に立った。
2000年には下田美馬、三田英津子のラス・カチョーラス・オリエンタレスと共闘し、美女ヒールユニット「VIP」として活躍。「エゴイスト」と名乗り、ヒールとしてクールかつ刺激的なファイトを展開。同年4月には下田とのコンビでツイン・スター・オブ・アルシオン王座を奪取した。
その後は浜田文子、ライオネス飛鳥らと激しい抗争を展開。02年5月には飛鳥からクイーン・オブ・アルシオン王座を奪取して団体のトップとなった。03年2月に退団するとフリーとしてあらゆる団体で活躍。同年5月には当時、新日本プロレスの金本浩二との混合タッグも実現させ、05年6月には女子総合格闘技スマックガールに参戦。韓国のイ・ヒジンに1RKOで勝利するなど、活躍の場を大きく広げた。
しかし07年8月に結婚を理由に引退を発表。同年12月9日新宿の自主興行でかつての仲間と8人タッグ戦を行い、リングを去った。その後は不定期に復帰戦を行っているが、全盛期の妖艶なスタイルは衰えていない。 (敬称略)