がん療養中の町長に「早く死んでもらいたい」発言の男性議員 川南町議会 辞職勧告決議案を賛成6反対5で可決「辞職する気はありません」
がん療養中の町長に「早く死んでもらいたい」発言の男性議員 川南町議会 辞職勧告決議案を賛成6反対5で可決「辞職する気はありません」
今月12日の宮崎県川南町議会の一般質問で、男性議員が、がんで療養中の東 高士 町長に対して、「早く死んでもらいたい」と発言した問題について、町議会は、18日、この男性議員に対する辞職勧告決議案を可決しました。
川南町議会の児玉助壽議員は、今月12日の一般質問で、民生委員の処遇改善策について質問をした際、食道がんのため、自宅療養中の東高士町長に対し、このように発言。
(川南町議会 児玉助壽議員)
「町長は3ヶ月公務にほとんど従事していないが、報酬を全額もらっている。私は民生委員の処遇を見ると、早く死んでもらいたいという気持ち」
この発言は、議長権限で取り消され、児玉町議も謝罪しましたが、町議会では、18日、議員発議により、児玉議員に対する問責決議案が提出されました。
(川南町議会 児玉助壽議員)
「異議あり!辞職勧告決議案が出とっちゃかい、無駄じゃろがい。そんげ、俺に何回恥かかすっとかい」
(※異議あり!辞職勧告決議案が出ているのだから、無駄でしょう。そんなに俺に何回恥をかかせるのか)
問責決議案を提出した議員は、発言自体は倫理観に欠ける一方、辞職勧告決議案は重すぎると主張。
一方、反対の立場の議員からは。
(川南町議会 蓑原敏朗議員)
「問責決議という軽い処分をすることでは許されない発言であったのではないかと思います」
そして、採決の結果、問責決議案は否決されました。
このあと、辞職勧告決議案が提出され、賛成と反対、双方の意見が議員から出され、議会が紛糾しました。
(川南町議会 河野禎明議員・決議案の提出者)
「この発言は、日本政治史上前例のない暴言である。東町長のみならず、病気から回復する希望を持ちながら療養に努めておられる方々の心情を著しく傷つけた」
(川南町議会 中村昭人議員・決議案に反対)
「もう町長不在は4ヶ月になろうとしています。この状況に、町民の不満が高まっているのも事実である」
そして、採決の結果、賛成6人、反対5人で、児玉議員に対する辞職勧告決議案が可決されました。
(川南町議会 児玉助壽議員)
「東町長に対し、大変失礼な暴言を吐いたことを深く反省し、お詫び申し上げます。議員辞職する気はありません。だからといって、事件を正当化する気はありませんが」
議会後、児玉議員は、報道陣の取材に対し、改めて辞職について否定しました。