岡山拠点eスポチーム プロL参戦 発足4年目、国内大会で初優勝
「荒野行動」の国内大会の優勝トロフィーを手にする大島代表(左)と、チームのPRポスターを持つ須藤さん
目指せ、世界! 岡山県内を拠点に活動するeスポーツチーム「SETOUCHI SPARKS(スパークス)」(倉敷市船穂町船穂)が発足4年目を迎えた今年、世界大会につながる二つのプロリーグに初参戦を果たした。今春には国内大会で初タイトルを獲得。「瀬戸内」の名を世界にとどろかせようと、日々技術を磨いている。
「連係力を高めてライバルを圧倒し、世界切符をつかみたい」
バトルロイヤルゲーム「PUBG MOBILE(モバイル)」のプロリーグ出場メンバーでリーダーを務め、Tel(てる)の選手名で活動する清水駿さん(26)=松山市=が意気込む。
島を舞台に4人一組で戦い、生き残った仲間や倒した相手の数に応じた得点で勝敗を決める。プロリーグは1シーズン2部制で、参加16組のうち各部で優勝した2組が世界大会の出場権を得る。
第1部は5月にあり、清水さんらは8位と善戦。10月に控える第2部に向け、課題となっている攻撃時の連係を確認しながら頂点を目指している。
もう一つは3人一組で争うバトルロイヤルゲーム「Apex(エーペックス) Legends(レジェンズ)」。このリーグも1シーズン2部制で、出場30組のうち各部の8位以上が世界へ進む。1~3月の第1部では11位と健闘したが、6月22日に終了した第2部では29位にとどまり、来季の巻き返しを誓っている。
チームは2021年1月に発足。現在は岡山、広島、香川、愛媛県などの18~40歳の選手16人が専業や会社員との兼業で所属し、PUBG▽Apex▽荒野行動▽格闘ゲーム―の4部門で活動する。選手たちはそれぞれの自宅で毎日5~8時間の試合形式の練習を重ねながら団体や個人で大会に挑んでいる。
初タイトルとなったのは4月にあった人気サバイバルゲーム「荒野行動」の全国大会。5人一組のプロとアマチュア100組以上が参加する中、相手を挟み撃ちにする動きや高所からの正確な射撃を駆使して栄冠を手にした。
躍進のきっかけとなったのは昨夏の指導陣の補強という。世界大会に導いた経験のあるコーチらを迎え入れ、徹底的に戦術を見直し、ライバルの行動パターンを研究した。今後は専門学校や高校の部活動で活躍する優秀な選手の発掘にも注力し、選手層を厚くする方針だ。
大島丈生代表(40)は「全国大会では巧みな戦術を武器に粘り強く戦ってくれた。プロリーグでも世界という結果を出せるよう選手の育成を強化したい」としている。
「PUBG MOBILE」のプロリーグに参戦している清水さん。優勝を目指して練習に励んでいる