【祝】沢田研二、76歳の誕生日 ファンが選ぶ“後世に残したい究極の一曲”は? 「蠱惑的」「男の色香」の名曲が並ぶ10~6位
沢田研二は6月25日、76歳の誕生日を迎えた。1967年のデビューからステージに立ち続け、今なお新たなファンを獲得している沢田研二。半世紀以上にわたる歌手活動で、500を超える曲を世に送り出してきた。そのなかで、「沢田研二の曲」として後世に伝えるとしたら、どの曲なのか。AERA dot.編集部のアンケートに、熱いファンが選んだ「究極の一曲」は……。10位~6位の集計結果を、熱いコメントとともに発表する(アンケートは6月12~23日、AERA dot.の記事や公式SNSアカウントで実施し、1346人から回答があった)。
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■【10位 ダーリング】
まずは、76歳のお誕生日をお祝いするファンのこんなコメントから。
「自分が沢田研二さんに沼った歌が『ダーリング』ですので! ちなみに今でも原キーで全曲歌われています。もちろん生歌です。ぶっ続けに! ステージを走り回りステップも踏む! こんなに格好良い75歳……6月25日で76歳になられるなんて信じられないですよ!」(50代・女性)
「ダーリング」(1978年5月21日リリース/作詞:阿久悠 作曲:大野克夫 編曲:船山基紀)は、「勝手にしやがれ」以来5曲目となる、オリコン週間チャートで1位を獲得した曲だ。歌番組「ザ・ベストテン」(TBS系)でも、7週連続で1位を記録している。
後世に残したい理由として挙げられたのは、ほかの歌手とは異なる「色気」「セクシーさ」だ。「『ダーリング』の時からファンになりました」(50代・女性)と、この曲で沢田研二の魅力にハマり、「ジュリー沼」に落ちたという声が寄せられた。
「中学生女子が生まれて初めて感じた男性の色香だったように思います。あまりに蠱惑的で見てはいけないものを見てしまった感覚を覚えたのは、あとにも先にもジュリーしかいません」(60代・女性)
「はっきり言って好きな曲が多すぎて選べないけど、それまでと雰囲気が違う感じが子供心にトキメキました」(50代・女性)
小中学生の女子も虜にした「ダーリング」は確かに沢田研二にしかない楽曲で、後世に残したいという理由もうなずける。
■【9位 ス・ト・リ・ッ・パ・ー】
9位の「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」(1981年9月21日リリース/作詞:三浦徳子 作曲:沢田研二)が選ばれた理由はズバリ、「単純にカッコいいから」(70代・女性)。端的に“カッコいい”のひと言が多く並んだ。
「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」の作曲がジュリー本人で、当時流行していたアメリカ・ニューヨークロングアイランド出身のバンド「ストレイ・キャッツ」に代表されるネオ・ロカビリーを取り入れたといわれている。イントロのズンズン響くベースの音だけでも胸躍るサウンドで、いま聴いても本当にカッコいい。
「JULIE作曲のRock!!最高にカッコいい!!」(50代・女性)
「曲調が素晴らしい」(60代・男性)
「前奏だけで、ドキドキが止まらない。ジュリーの作曲」(50代・女性)
この曲を後世に残したい理由に理屈なんかいらない、カッコいいんだから――という声が飛び交っているようだ。
■【8位 危険なふたり】
「危険なふたり」(1973年4月21日リリース/作詞:安井かずみ 作曲:加瀬邦彦 編曲:東海林修)が8位にランクイン。
沢田研二がソロ曲で初めてオリコン1位を獲得した楽曲だけあって、「この曲」というコメントが多かった。第4回日本歌謡大賞で大賞、第15回日本レコード大賞は大衆賞、第6回日本有線大賞では歌唱賞を受賞しており、沢田研二の人気を一気に加速させる一曲だったに違いない。
「ザ・タイガースの頃からジュリーは好きだったけど、この曲で改めて好きになった。子供心に色気を感じる楽曲だったなぁ……」(60代・女性)
「初めてジュリーを知った曲。ライブで歌ってくれたら間違いなく泣いてしまう」(60代・男性)
「この曲でジュリーのファンになりました。それまでの男性歌手で色気のある人はいませんでした。男らしいとか、グッとくるという魅力でしたが ジュリーは色っぽくてキュンとくるとろけるような表現が出来る稀有な存在です。まるで白黒からカラーに変わったようでした。衣装を含めた外見、しぐさや振り付け、歌のうまさ・表現力 まさに総合芸術です。これ以上の歌手はこれからも出そうにないので伝えるべきです!!」(60代・女性)
ファンに“白黒からカラーに変わった”と言わしめる魅力の強烈さは、後世に残したいのも納得だ。
■【7位 LOVE(抱きしめたい)】
25枚目のシングル「LOVE (抱きしめたい)」(1978年9月10日リリース/作詞:阿久悠 作曲:大野克夫)は、沢田研二が甘く伸びのある声で「抱きしめたい」と4回ささやく歌詞から始まる楽曲。「好きに理由はございません」(70代・女性)という声も。
「この語りながらの歌は最高に痺れます」(60代・女性)
「歌唱力抜群! 容姿完璧! 勝るもの無し!」(60代・女性)
「一番ジュリーのよさを表せていると思うから」(50代・女性)
「究極のバラードナンバー。ジュリーにしか出せない色気と絶望は後世には残すべき究極の一曲」(50代・男性)
“究極”という言葉があるが、「LOVE (抱きしめたい)」には、沢田研二にしか出せない世界観があふれている。
「この曲で、映画のシーンのようなジュリーの歌唱に涙が溢れます。よくカバーをされてますが、申し訳ないけど、ジュリーのものです! ジュリー以外は受け入れません」(60代・女性)
誰のものでもない、沢田研二のものだからこそ、「後世に残したい」と選ばれるのだろう。
■【6位 君をのせて】
「君をのせて」(1971年11月1日/作詞:岩谷時子 作曲:宮川泰 編曲:青木望)は、ソロデビューシングルだけに、ファンの思いが強い曲と言えそうだ。
今回は6位だったが、AERA dot.編集部が「沢田研二・ジュリーの好きな曲」として今年3月に実施したアンケートの結果では、3位にこの曲がランキングされている。
10位の「ダーリング」や9位の「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」といった派手な曲とは異なり、「君をのせて」はまるで沢田研二から語りかけられているような楽曲。「ジュリーの声がせつなすぎて聴いても歌っても何故か泣けてきます」(70代・男性)とあるように、ファンにとって宝物のような一曲になっているのだろう。
「本当は1曲は選べないのだけれど、シングル曲で選ぶならソロで初めてだし、本当に難しい歌だと思うのにあの伸びやかな声が美しいから」(60代・女性)
「ソロデビュー曲!優しそうな前奏を聴くと当時を思い出す癒される一曲!」(60代・女性)
「ソロとしてスタート ジュリーの良い味が出ている 若者にも聞いてほしい」(70代・男性)
「一曲を選べない」という声がたくさん上がった今回のアンケートだったが、あなたが「後世に残したい」と思う一曲は、ランクインしていただろうか。
そして最も多くのファンが選んだ、後世に残したい「究極の1曲」は――?
(AERA dot.編集部・太田裕子)