米連邦最高裁、トランプ氏の出馬資格巡り口頭弁論…「資格なし」のコロラド州最高裁の判断に懸念示す意見相次ぐ
トランプ前大統領(ロイター)
【ワシントン=田島大志】米連邦最高裁は8日、11月の米大統領選に向け、共和党のトランプ前大統領の立候補資格を認めないとしたコロラド州最高裁の判断を巡る審理の口頭弁論を行った。判事からは州最高裁の判断に懸念を示す意見が相次いだ。3月5日の同州予備選までに判断が示されるとの見方が強い。
州最高裁は昨年12月、トランプ氏が2021年の米議会占拠事件に関わったと認定し、反乱に関与した人物が官職に就くことを禁じた米国憲法修正14条3項に抵触するとして、同州予備選の投票用紙から除外するとの判決を下した。これに対し、連邦最高裁に上訴したトランプ氏や原告の有権者グループの弁護人がそれぞれ主張を行った。
判事は共和党大統領が指名した保守派6人、民主党大統領が指名したリベラル派3人で構成される。この日の審理で、保守派のジョン・ロバーツ長官は「一握りの州が大統領選を決めることになる。それは大変な結果だ」と指摘した。一部のリベラル派判事も、州最高裁の判断に疑問を呈した。
トランプ氏は審理後、記者団に「(トランプ氏側の)主張は好意的に受け止めてもらえたと思う」と自信を示した。