"おバカキャラ”でブレイクの松田元太がドラマ出演増...売り出したフジテレビの”うれしい悲鳴”

右から２人目が松田元太（『Travis Japan』のインスタグラム@travis_japan_officialより）

歌番組だけでなく、バラエティ番組やドラマなど、多くのテレビ番組から声がかかる『Travis Japan（以下『トラジャ』）』のメンバー。その中でも、初期メンバーであり、ドラマ出演なども多く、知名度、人気ともに最も高いのはリーダーの宮近海斗だった。それが、ここにきて“おバカキャラ”として、最も多くのバラエティ番組から声がかかっているのが松田元太だ。

「松田くんは、『酒のツマミになる話』（フジテレビ系）で、掛け算九九が満足にできないと告白してから、当時まだメインに座っていたダウンタウンの松本人志ら共演者に大ウケしたのがきっかけで、“おバカキャラ”としてフジテレビに目をつけられました。２回目の出演もすぐに実現して、そのときには、コンサートでファンが掲げる団扇に『九九やって』とか『７×８は？』などとばかり記されていることを明かし、大爆笑をとったのです。

それがきっかけだったのでしょう。４月からは『ぽかぽか』の月曜レギュラーとして、MCのハライチにイジられているほか、“ぽいぽいトーク”にやってくるゲストの多くも松田くんを気に入っているようです」（放送作家）

かつて、民放各局のバラエティ番組には“おバカキャラ”のタレントがたくさんいたが、ここへきて、各局のバラエティ班は“おバカタレント”の新規開拓に躍起なのだという。そのきっかけを作ったのが松田であり、フジテレビだった。

「各プロダクションのボーイズグル―プや新人タレントの中から、キャラ立ちの男子を懸命に探していますね。フジテレビに関していえば、イメージは『クイズ！ヘキサゴンⅡ』に出ていた若手男性陣で、結果的に『羞恥心』のような“紅白歌手”を生みだせたら……と思っているようです。既に『呼び出し先生タナカ』には、ボディビルダーの横川尚隆、モデルの小宮璃央、そしてボーイズグループ『NORD』の島太星からなる『小中大』というユニットがいますが、あまり話題になっていません。

『トラジャ』の松田元太は旧ジャニーズですが、４月期のドラマ『東京タワー』（テレビ朝日系）で、まさかのメインキャストに選ばれ、知名度と人気をあげました。彼を囲い込んで売り出そうとしているフジテレビとしては、渡りに船でした」（バラエティ番組ディレクター）

かつて、岡田准一や松本潤で映画化された『東京タワー』の令和版で、キャストは永瀬廉、松田元太という布陣だった。

「以前、松潤がやっていた役を演じたのが松田です。複数の女性の間で心が揺れるという難役でしたが、見事に演じきりました。最終回では、横澤夏子と夫婦になった家族写真が映り、『ぽかぽかな家族』というナレーションまで入るサービスショットも。

これは『ぽかぽか』の月曜レギュラーである横澤が松田ファンを公言していたためにシャレで出演させたのでしょうが、大いに話題になりました。当然、フジテレビの後押しがあったようで、『ウチの松田のためなら、どんな協力もします』という姿勢を見せたのだと思います」（テレビ誌編集者）

“おバカキャラ”だけかと思いきや、『東京タワー』で、その才能を発揮。『ぽかぽか』では、番組中に課せられた新たな振付を覚え、エンディングで完璧に披露するなど、松田の注目度は高まるばかりだ。

「実は『ぽかぽか』では、毎日、フジテレビにやってくるファンの数を連日カウントしています。６人グループの『SHOW-WA』もかなりの人気ですが、松田目当てにやってくるファンの数も多いそうです」（前出・編集者）

フジテレビにとって、喉から手が出るほど欲しかった“おバカキャラ”の新星だが、他のメンバーのように舞台班やドラマ班からも、お声がかかってしまいそうな勢いの松田……。

「事務所としては、本音では、やらせたいのはバラエティではなく歌やドラマのほうでしょう。そこをどう折り合いをつけていくのかという課題は残りますね」（老舗芸能事務所幹部）

その意向もあってか、松田は、７月期、山田涼介が教師役で主演する『ビリオン×スクール』（フジテレビ系）に生徒役で出演する。フジテレビが囲い込んでいることは違いないが、本来の目的である“バラエティの顔”に、果たしてできるのだろうか。うれしい悲鳴が聞こえてきそうだーー。