固定電話は処分し、「ひとりランチ」に行く…老後を“ストレスなく生きる”ために取り入れたい〈暮らしの知恵〉【60代の人気エッセイストが助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)
限りある人生の時間は、できる限り快適に過ごしたいものです。老後の生活をよりよいものにするために、変えるべき意識と暮らしの整え方を、草野かおる氏の著書『60歳からは「自分ファースト」で生きる。』(ぴあ)より、詳しく解説します。 家庭や人間関係において、自分以外のことばかりを優先し、自分のことが後回しになる、という経験をしてきた人も多いのではないでしょうか。しかし、60歳を超えた残りの人生は、これまでできなかった分、自分ごとを優先する人生を送ってほしい。そんな思いが詰まった、エッセイストの草野かおる氏の著書『60歳からは「自分ファースト」で生きる。』より、老後の生活をストレスなく送るために、変えるべき意識と、暮らしの整え方を紹介します。
「個独」と「孤独」
孤独に陥らないよう、「溶け込まなければ」「友達を作らなければ」「ボッチと思われないように」とプレッシャーを感じる人が多いのではないでしょうか。
その思い込みが多大なストレスになり、結果、集団の中で、かえって孤独を感じることに。
孤独には「良い孤独」と「悪い孤独」があります。不安や恐怖心、怒り、疎外感からひとりを選択する「悪い孤独」です。
反対に、自立した精神を持ちひとりの時間を求めた結果としての孤独は、「良い孤独」です。その瞬間「孤独」は「個独」になります。
出所:「60歳からは「自分ファースト」で生きる。」(ぴあ)より抜粋
「食器」あふれていませんか
食器がぎっしりの食器棚は使いづらいですよね。
・傷やカケがある食器
・使っていない食器
・好きではない食器
・使いにくい、洗いにくい食器……
問題のある食器は、処分の対象にしましょう。来客用の食器ほど使う回数が少ないのできれいな状態です。好きなものであれば、普段使いにおろしましょう。
処分するとしても、家族の数に合わせて残しましょう。もし、大人数で集まることがあるなら、紙皿など使い捨て容器でも、対応できます。
出所:「60歳からは「自分ファースト」で生きる。」(ぴあ)より抜粋
本棚も新陳代謝させる
最終的な本の量を決めましょう。本棚から溢れていたり、家の中のあちこちに本が置いてありませんか?
まず、家にどのぐらいの本があるのか、現状をきちんと把握しましょう。
「本棚に入るだけ」「自分の部屋以外には置かない」など具体的にどのぐらいまで本を減らすのかゴールを決めましょう。そして新しい本を置くスペースも忘れずに。
出所:「60歳からは「自分ファースト」で生きる。」(ぴあ)より抜粋
「固定電話」を手放す
「振り込め詐欺」などの特殊詐欺被害のほとんどは、自宅の固定電話に直接出たことが、きっかけとなっています。在宅中でも留守電の設定にしておくと、ほとんどの場合、犯人は黙って電話を切ります。
詐欺の対象になる人は、「判断能力が弱っている」「頼れる知り合いが少ない」「インターネットで情報を調べない」と思われています。
固定電話に、営業電話しかかかってこないと思ったら「固定電話」自体を手放すことも考えましょう。普段の連絡は携帯電話があれば、十分間に合います。
出所:「60歳からは「自分ファースト」で生きる。」(ぴあ)より抜粋
自分に合った化粧を研究する
明るいファンデーションの厚塗り、口紅やチークは鮮やかな色に、実はこれ、“老け顔メイク”の典型だそうです。
肌の色に合った下地とファンデーションを薄く塗り、口紅やチークの色も、地肌に近い落ち着いたピンクやベージュ系オレンジを。大切なのは、肌の色より質感。
明るい場所で、女優気分で試してみましょう。
「玄関」を整える
朝出かける時、仕事で帰ってきた時、玄関がぐちゃぐちゃだったら、どうでしょう。お客さんや宅配の人、デリバリーの人がやってくるのも、玄関から。訪問者にとって、その家の第一印象を決めてしまう場所が、玄関なのです。
ボロボロで使わなくなった靴や壊れている傘などが、玄関にはたくさんあります。不用品を捨ててスッキリさせましょう。玄関は広さが限られているので、最初に手をつけやすい場所です。
出所:「60歳からは「自分ファースト」で生きる。」(ぴあ)より抜粋
「ひとりランチ」でプチ冒険
ひとりで行くわけですから、誰にも遠慮なく、お店選びができます。
プチ冒険ですから、話題のもの、家で作れないもの、食べたことのないもの、自分の好みとは真逆なものとにかく、今までにないランチに挑戦してください。
また、使ったことのない調味料で珍しい料理を作るのもいいですね。
失敗してもいいんです。リスクを恐れず、行動する小さな一歩です。
出所:「60歳からは「自分ファースト」で生きる。」(ぴあ)より抜粋
草野 かおる
イラストレーター