朝ドラ「虎に翼」6月17日第56話あらすじ 寅子(伊藤沙莉)が念願の「裁判官」に! 最高裁長官の星朋彦(平田満)から新たな辞令
(中央)佐田寅子(伊藤沙莉)(C)NHK
NHK連続 テレビ小説「虎に翼」(総合など)第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし?」(第56~60話)の第56話が17日、放送される。
日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の佐田寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。語りを「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が担当する。
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寅子の明律大時代の学友で、食糧管理法違反事案の担当判事だった花岡悟(岩田剛典)が、闇市の食べ物を拒否して栄養失調で死亡。寅子はどうしていくのが正しいのかわからなかったが、花岡が守ろうとしていたものを守っていくと自分に言い聞かせた。同じ頃、戦地から戻った弁護士の轟太一(戸塚純貴)も、同郷の親友だった花岡の訃報を知り大きなショックを受けたが、再会した山田よね(土居志央梨)から共同で弁護士事務所を開こうという提案を受け、新たな一歩を踏み出した。
昭和23(1948)年10月、GHQからの通達で、最高裁判所人事課長の桂場等一郎(松山ケンイチ)らが家庭裁判所設立に向けて動き出した。その準備室で働くことになった寅子は、家裁が設立された際は裁判官にしてくれるよう売り込み、桂場から「善処しよう」と約束を取り付けた。寅子たちの仕事は、大正時代から続く行政機関の少年審判所と新設されたばかりの司法機関である家事審判所を合併させ、2カ月後に全国に家庭裁判所を発足させるという難題。しかし双方が合併に反対で、準備室室長の多岐川幸四郎(滝藤賢一)には、まったくやる気が感じられなかった。
(手前から)多岐川幸四郎(滝藤賢一)、佐田寅子(伊藤沙莉)(C)NHK
そんななか、寅子は、最高裁判所の秘書課長に昇進したかつての上司、久藤頼安(沢村一樹)から、米国視察で感銘を受けたというファミリーコートの話を聞き、その意義を理解。だが、多岐川ほど少年問題に熱心な人はいないという久藤の言葉には共感できなかった。さらにその晩、寅子は、大学生の弟、直明(三山凌輝)からも多岐川の話を聞かされる。直明は、大学の仲間と戦災孤児の世話をしており、非行少年の保護と更生を目的とした活動を日本で初めて米国から取り入れたのが多岐川だと話した。
ある日、寅子は、酔いつぶれた室長補佐の汐見圭(平埜生成)を家まで送ることになった。汐見は多岐川家に居候しており、そこで寅子は汐見の妻、香子と対面。彼女は、明律大でともに学んだ朝鮮からの留学生、崔香淑(ハ・ヨンス)だった。日本人と結婚したことで周囲から冷たくされ、香子という名で生きていくことを決めた彼女は、香淑という名で呼ばないでほしいと寅子を冷たく突き放した。
昭和23年12月、家庭裁判所設立までの時間がない寅子は、直明の力を借りて意見が対立していた少年裁判所と家庭裁判所を説得。より多くの子供を救いたいという直明の純粋な言葉に関係者が感銘を受け、合併がようやく前に進み始めた。その年の年末、法曹会館にある宴会場を事務所として借りられることが決まり、大みそかに引っ越しが行われた。除夜の鐘が鳴る直前、多岐川は1枚の絵画を飾った。それは花岡の妻、奈津子(古畑奈和)が描いたもので、半分にしたチョコレートを分け合う大人と子供の手という構図。寅子は花岡と最後にあった日、「子供たちに」とチョコレートを半分手渡していた。その日、花岡家が久しぶりに笑顔になれたのだという。多岐川はその絵を見ながら語りかけた。「法律っちゅうもんはな、縛られて死ぬためにあるんじゃない。人が幸せになるためにあるんだよ。幸せになることを諦めた時点で矛盾が生じる。彼がどんなに立派だろうが、法を司るわれわれは彼の死を非難して、怒り続けねばならん。その戒めにこの絵を飾るんだ」
夜中、多岐川が眠るなか、汐見は彼の過去を寅子たちに話した。多岐川はかつて凶悪事件を担当していたが、死刑判決を下した死刑囚の処刑を見に行き、以来、自分の仕事が怖くなり、「逃げる」ようになっていった。しかし朝鮮半島から引き揚げてきたとき、街中にあふれる孤児を見て、そんな子供たちのために残りの人生を捧げると誓たのだという。
昭和24年元旦。寅子は、多岐川らと、家庭裁判所が誕生した初めての朝を迎えた。
「虎に翼」第56話あらすじ
昭和24年1月、ついに家庭裁判所が発足。多岐川は寅子たちに家裁の「五つの性格」について聞かせる。
設立記念のパーティーの後、寅子は最高裁長官の星朋彦(平田満)から新たな辞令を受ける。これまでの仕事に加え、東京家庭裁判所判事補を兼務することになった。念願の「裁判官」として、寅子の新しい仕事が始まる。