インテリアデザイナーに聞いた、2024年夏のホームデザインのトレンド
デザイナーたちによると今年の夏は、マキシマリズムやカーブのある入り口がトレンドに。
- 今年の夏の住宅トレンドの流行り廃りを、デザイナーたちに聞いた。
- 人々は大胆なスタイル、曲線、水辺の風景に心引かれることだろう。
- ミニマリズム、オール・ホワイトのキッチン、淡い色のワントーン・コーデは人気がなくなっている。
家のリノベーションにはとてもお金がかかる。実際、リノベーションにかかる費用の平均は4万ドル(約620万円)以上だ。アップグレードや新しいアイテムを買うのに大金をはたく前に、今年の夏のトレンドの流行り廃りをチェックしてみよう。
どのアップデートならお金をかける価値があるのか、Business Insiderは4人のデザイナーに話を聞いた。プロの意見を見てみよう。
今年の夏は、大胆なスタイルやパターンが人気
色柄をミックスして、おもしろい空間を作る人が増えている。
デザイナーたちによると、今年の夏のホームデザインはずばり、冒険だ。
「2024年は無難なデザインにはしないというのがテーマだ」と、ハウス・オブ・MDC(House of MDC)の創業者でトップ・デザイナーのスニータ・リテーシュ(Sunita Ritesh)は話す。
「質感があって、大胆な色柄のものが多い」
デザイナーのエル・H・ミラード(Elle H-Millard)はBusiness Insiderに対して大胆なスタイルが人気を集めていると語り、新たなトレンドとして、マキシマリズム・リュクス(色々なアイテムをミックスして、ラグジュアリーでリッチな感じを出すこと)を挙げた。H・ミラードによると、色、形、柄をミックスして、ドラマチックに見せる人が増えているという。
グリーン系とブルー系がカムバック
グリーン系とブルー系がインテリアのトレンドに。
ビビー・ファイン・インテリアズ(Bibby Fine Interiors)のオーナーでトップ・デザイナーのシャーメイン・ビビー(Charmain Bibby)は、今シーズンは大胆なグリーン系やブルー系、特にカラフルな幾何学模様とのミックスが復活すると予測している。
H・ミラードも自然をイメージした色が流行するとしている。
「花に動物や鳥を合わせた柄は、自然に囲まれたいという欲求に向かうもので、COVID-19のパンデミック以降人気のバイオフィリックデザインのトレンドと通じている」とH・ミラードは話す。
カーブやアーチが人気
曲線がリビングをやさしい空間に見せてくれる。
H・ミラードによると、今年の夏のインテリアはカーブやアーチが人気になるという。アーチ開口やドア、玄関ホールにカーブがあれば、あたたかみがあり柔らかい見た目になるとH・ミラードは話す。
屋内外の水場が人気
小さなプールが人気になっている。
水に関するインテリアが増えているとリテーシュはと話す。屋外ではよく見られる設備だが、室内噴水やアクアウォールが流行するとデザイナーたちは予測している。
レイ・アート・アンド・インテリアズ(Ley Art and Interiors)の創業者でデザイナーのジリアン・レイ(Gillian Ley)によると、小さなプールもアウトドアリビングのトレンドだという。「コンパクトなサイズ感がどんな屋外空間にもぴったりで、冷水浴にも、健康のためにも、リラックスするのにも、幸福感を味わうのにも使うことができる」とレイは話す。
また、スピーカーや、雰囲気のある夜間照明、おしゃれなプライバシー・パネルなど、屋外家具に囲まれた聖域としてのプールが人気になっているという。
反対に、ミニマリズムは廃れつつある
ミニマリスト・スタイルに傾倒する人は少なくなってきている。
少ないほど良いという考え方が数年間トレンドだったが、H・ミラードによると、今年の夏、ミニマリズムは廃れるという。
シンプルなミニマリズムという安全地帯から離れ、大胆で派手なものを選ぶようになるだろうとリテーシュも予測している。
白いキッチンの魅力も薄れている
キッチンは、色柄がオール・ホワイトに取って代わるとデザイナーたちは見ている。
白いキッチンは長い間、ホーム・デザインの定番だったが、このトレンドも衰えつつあると話を聞いたデザイナーたちは口を揃える。
「落ち着いて。白がなくなる訳ではないから」とH・ミラードは話す。
「でも今は、白は柄の一部になって、ポジティブ・スペースとネガティブ・スペースの間に落ち着いている」
リテーシュも、白いキッチンはなくなると見ており、色付きの戸棚の需要が高くなっていると語った。
直線的で狭いスペースの人気はダウン
開放感や広さを選ぶ人が増え、狭く直線的なデザインに取って代わっている。
今年の夏は、直線や狭いスペースをやめる人も増えている。H・ミラードによると、シャープな線や直線的なデザインには、多くの人が求める、開放的で広々とした感じがないのだという。
ワントーン・コーデの終焉
ベージュと白のワントーン・コーデは人気がなくなっている。
落ち着いた雰囲気と繊細さで人気のワントーン・コーデは、冬の間安らぎを与えてくれた。だがデザイナーたちによると、こうした繊細なスタイルは、暑い夏には合っていないという。
「バニラのようなワントーンのインテリアは完全に色褪せている」とビビーは話す。クリーム系 やベージュ系は、カラフルな色に取って代わられる、とデザイナーたちビビーは見ている。