朝ドラ「虎に翼」よねさん(土居志央梨)「悲劇のヒロインぶりやがって!」に賛否の声「ほんとそう」「そんなに悪いこと?」
朝ドラ「虎に翼」よねさん(土居志央梨)「悲劇のヒロインぶりやがって!」に賛否の声「ほんとそう」「そんなに悪いこと?」
女優の伊藤沙莉が主演を務めるNHK連続テレビ小説「虎に翼」の第39話が23日、放送され、弁護士事務所で働く山田よね(土居志央梨)が学友の佐田寅子(伊藤)にかけた言葉に、ネットで賛否の声があがった。
日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く「虎に翼」。ドラマは現在、第8週「女冥利に尽きる?」(第36~40話)が放送されており、日本が太平洋戦争に突き進むなか、寅子が妊娠した。この日の放送で、寅子が所属する弁護士事務所の男性陣が寅子の妊娠を知り、代表の雲野六郎(塚地武雅)らは、今は子育てに専念する時だと寅子を諭した。一方、寅子から何も知らされていなかったことによねが怒り、事務所から出て行った。
寅子はよねを追い、彼女が働くカフェー「燈台」までやってきたが、時節柄カフェーは通常営業ができず、軍歌のレコードをかけて細々と営業を続けていた。妊娠を黙っていたことをわびる寅子に、よねは「勝手に使命感に燃えて、『やめていった仲間の思いを』だなんて、くだらないと思っていた。別に結婚したけりゃすればいい。子供が産みたきゃ産めばいい。勝手にしろ。いちいち悲劇のヒロインぶりやがって」と言い、背を向けた。
「悲劇のヒロイン」という言葉に引っかかった寅子が、そんなことはないと反論するも、よねは「自分一人が背負ってやってるって顔して恩着せがましいくせに、ちょっと男どもに優しくされたらほっとした顔しやがって!」と声を荒げ、「お前には男に守ってもらう、そっちの道がお似合いだよ」と、寅子を痛烈に批判。「心配ご無用、女の弁護士は必ずまた生まれる。だから…こっちの道には二度と戻ってくんな」と突き放した。
よねの言葉にショックを受けた寅子は、カフェーを出ると、事務所に辞表を提出。自宅に戻ると、母のはる(石田ゆり子)に「お母さんが言っていた通り、歩いても歩いても、地獄でしかなくて…。私なりに頑張りました。けれども…降参です」と報告した。着替えるために自室に戻ると、六法全書を片手に涙を流した。
よねは、寅子と明律大学法学部でともに学んだ同窓生で、貧しい農家に生まれ、女性として生まれたがために負わされる不平等に抗って家を飛び出し上京したという過去を持つ。女性の社会進出に熱い信念を持ち、カフェーのボーイとして働きながら、弁護士を目指して法律を学んでいる。常に男装していて、人一倍やる気があるが、誰とも群れたがらず、性差別に無自覚な男性や、変わらない世の中を諦めている女性に強く当たることが多い。
そんなよねと寅子のやり取りは視聴者の間でも話題になり、SNSには賛否の声が寄せられた。「よねさんにはよねさんの戦い方があるのよね」「そうそうそう! ほんとそう! ヨネー!! わかるー!!」「よねさん。ずばりソレなのよ。なかなか言えないけどね」「よねさんの複雑な気持ち、分かる」と理解を示す投稿があった一方、「妊娠して子育てすることはそんなに悪いことなの?」「なんでそんな極端な話になるの」「悲劇のヒロインぶってるのはよねの方説」といったコメントもあった。