【転職】夏ボーナス、理想との差額は「40万円以上」現役世代が年収アップを叶えるコツ
年代別「平均年収額」一覧表もチェック
【転職】夏ボーナス、理想との差額は「40万円以上」現役世代が年収アップを叶えるコツ
6月は企業におけるボーナス月のひとつ。ボーナスが入るこの時期には使い道を考える一方で、そのボーナス額をみて転職を検討する方がいるかもしれません。
仕事選びはやりがいや適性のほか、収入、働きやすさ、キャリアアップなど、さまざまな面で考えるものですよね。
日本の平均的な年収は400万円台ですが、性別や年齢により、その差は大きいものです。
今回は夏ボーナスの意識調査の結果から、若手の理想の年収や日本の平均年収、そして転職で年収アップを実現するために考慮しておきたい事柄を紹介します。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
どうなる、夏ボーナス? 最新の意識調査結果をチェック
株式会社マイナビは、20-50代の正社員のうち、2024年4月に転職活動を行った人と、今後3カ月で転職活動を行う予定の人1342人を対象に「2024年夏ボーナスと転職に関する調査」を実施。
若手キャリア採用の実態が明らかになりました。
調査概要は以下の通りです。
・調査方法:外部パネルによるインターネット調査
・調査対象:従業員数3名以上の企業に所属している全国の20-50代の正社員のうち、2024年4月に転職活動を行った人、今後3カ月で転職活動を行う予定の人(3カ月以内に中途入社した人を除く)
・アンケート母数:1342名
・実施日:2024年5月1日~2024年5月7日
・リリース公開日:2024年6月6日
夏の予想賞与額は平均51万8000円、理想とのギャップは40万円以上
賃上げの機運が高まっていると言われていますが、予想額は平均で前年比1万7000円の増加(50万1000円→51万8000円)でした。
理想の賞与が94万8000円であることからも、現実との大きなギャップの存在が見て取れます。
【写真全4枚中1枚目】夏の賞与額:理想と現実の差は大きい。2枚目では、賃上げの機運を感じていない人の割合を掲載。
役職別(理想、実際の予想、予想の前年比)
・部長クラス(212万4000円、89万5000円、+3万9000円)
・課長クラス(125万2000円、89万3000円、+7万7000円)
・係長・主任・職長クラス(82万9000円、52万6000円、+1万2000円)
・役職にはついていない(63万1000円、29万4000円、▲8000円)
役職別のボーナスの理想と現実、現実の前年比は上記のようになりました。
部長クラスでは100万円以上の差がついている様子が見受けられます。
「夏ボーナスに賃上げの機運を感じている」人は全体で4割未満
では、どの程度の人が夏ボーナスに「賃上げ」の機運を感じているのでしょうか。
【夏の賞与額】賃上げの機運を感じていない人が全体の約6割を占める
全体で、6割の人が「感じていない」と答えました。
特に、役職のない若手は7割を超える人が「機運を感じていない」ことが見て取れます。
一方で、課長クラスでは半分以上の人が「機運を感じている」ことから、役職間でのギャップが見受けられます。
実際、人々が夏の賞与に納得感を持てないのはなぜなのでしょうか。
夏の賞与に納得感を持てない理由は?実際の声を紹介
アンケートの結果から一部抜き出して紹介します。
(以下引用)
「評価制度がなく、一律の金額であるため」(女性/30歳代/係長・主任・職長クラス)
「賞与は評価が反映されるが、評価が好き嫌いでつけられており、実際の業績ではないので納得感がない」(男性/50歳代/課長クラス)」
「業績の上り幅に対して賞与の額が変わらなかった」(男性/20歳代/役職なし)
(以上引用)
他の解答もあわせてみると、大きく分けて「評価制度や決定の仕組みが不透明」「そもそも給与が安い」の2つになるようです。
不透明な評価制度のもとでは、自分自身の出した結果が認められていないようにも感じられるかもしれません。そのなかで納得感を得て働くことは難しいですね。
次の章では、賞与から更に広く視点を写し、理想の20代の年収や平均年収を紹介します。
【20歳代】理想の年収額は?「数十万円の年収アップを希望」の声も
株式会社学情が、20歳代の年収に関する意識調査を実施。
若手の転職を取り巻く年収の現状が明らかになりました。
調査概要は以下の通りです。
・調査方法:インターネットでのアンケート調査
・調査対象:20歳代社会人(20代専門転職サイト「Re就活」/Webメディア「20代の働き方研究所」サイト来訪者)
・アンケート母数:181名
・実施日:2023年10月24日~2023年10月31日
・リリース公開日:2023年11月13日
今回の転職で実現したい年収は「301~400万円」が最多
転職を考える20歳代社会人が実現したい年収は「301〜400万円」が42.5%で最多。
次いで「401〜500万円」(24.9%)が続きます。
【20歳代】転職で実現したい年収「301~500万円」で全体の7割
20歳代が転職で実現したい年収一覧
・200万円以下:5.0%
・201~300万円:12.7%
・301~400万円:42.5%
・401~500万円:24.9%
・501~600万円:9.4%
・601~700万円:2.2%
・701~800万円:1.1%
・801万円以上:2.2%
一覧表をみると「301万円〜400万円」がボリュームゾーンで、全体の4割を占めていることが分かりました。
若手が求める数字は現実的といえるのでしょうか。
最新の統計から見て取れる平均年収との差額が気になるところです。
次の章では、年齢別の平均年収を深堀りしていきましょう。
【年齢別】国税庁「実態調査」結果、現代の「平均年収」は?
現代の「平均年収」はいくらになっているのでしょうか。国税庁の実態調査の結果をチェックしていきます。
国税庁の実態調査:全体の平均年収は「458万円」、年代別にチェック
全体の平均年収は「458万円」となりました。
20代を抜粋すると
・20~24歳:291万円・253万円(男性・女性)
・25~29歳:420万円・349万円(男性・女性)
先程の20歳代が実現したい年収「301~400万円」と比べると、平均年収よりもやや上回っていることが分かります。
20歳代社会人が転職に求める数字は現実的と言えそうです。
【年収一覧表】男性・女性
・20~24歳:291万円・253万円
・25~29歳:420万円・349万円
・30~34歳:485万円・338万円
・35~39歳:549万円・333万円
・40~44歳:602万円・335万円
・45~49歳:643万円・346万円
・50~54歳:684万円・340万円
・55~59歳:702万円・329万円
男女別にみると、男性は年齢と平均年収に相関関係があることがわかります。ピークは55〜59歳で「702万円」となっています。
一方で女性は年代によって顕著な差は見られません。結婚や出産のタイミングで、仕事以外の役割が求められるケースが多く、収入の上昇が見込めないことがわかります。
次の章では、転職で年収アップを叶えるため優先して検討したい項目について紹介します。
転職で年収アップを実現するために考慮しておきたいこと
転職が当たり前になりつつある昨今、様々な要因により、転職を検討する方も多いのではないでしょうか。
その際考慮する項目として、人間関係や将来性などもありますが、給与アップを目的に転職を行う方も多いはず。
そこで、転職によって年収アップをかなえるために考慮したい事柄を4つ紹介します。
長く働ける会社を探す
年功序列文化がまだまだ残る日本。勤続年数が年収に与える影響も完全には否定できないのが現実です。
転職サイトを眺めていると1年目から高収入を期待できる会社もありますが、仕事内容がハードすぎて続かなければ意味がありません。
正社員に応募する
育児や介護など、家庭の事情でパートなどの非正規雇用を余儀なくされている方もいるかもしれません。
近年では在宅勤務が可能な企業も増えてきています。
正社員になるにあたってネックとなる部分を考え、転職サイトや転職エージェントに相談してみるのも有効な手段です。
自身のスキルや経験を活かせる職種・業種に応募する
年齢が上がれば上がるほど、即戦力としての役割を求めるのはどの企業にも共通しているといえるでしょう。
全くの未経験の業界に飛び込むよりも、自身の持つスキルや経験を活かして、「即戦力」になる業種・職種への転職を考えることも年収アップの実現に当たって大事なことの1つです。
転職エージェントを有効活用する
昨今、転職市場の活性化に伴い、増えている転職エージェント。
彼らを最大限に有効活用し、希望をかなえていくことが年収アップに向けた1つのステップになるでしょう。
まとめにかえて
今回は、ボーナスの満足度から、理想の年収や平均年収、そして転職で給与アップをかなえるために考慮したい重要な事柄について見てきました。
給料は「上がる」ものというよりも、「上げる」ものであるという認識を持ち、主体的に活動していくことが年収アップに必要不可欠であるといえそうです。
理想の暮らしの実現に一歩近づく為にも、自身の環境や思考をもう一度考え直してみるのもいいかもしれませんね。
参考資料
・株式会社マイナビ「マイナビ、「2024年夏ボーナスと転職に関する調査」を発表」(PRTIMES)
・株式会社学情「20代キャリア採用の実施理由は「新卒採用だけでは、若手採用を充足できない」が最多。入社後期待することは「中長期的な戦力になること」がトップに」(PRTIMES)
・国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」