伊藤匠叡王、同学年の藤井聡太7冠と同じ道を歩む タイトル獲得後初の対局がJT杯
「第45回将棋日本シリーズJTプロ公式戦(JT杯)」開幕戦、伊藤匠叡王(21)対稲葉陽八段(35)戦が29日、仙台市「夢メッセみやぎ」で公開対局として始まった。
伊藤にとっては20日にタイトルを初めて獲得して以来、初めての対局。JT杯は初出場となる。先手後手を決める振り駒の結果、歩が4枚出て伊藤が先手、稲葉が後手と決まった。タイトル保持者として上座に座った伊藤は、読み上げの伊藤明日香女流初段に促されると駒箱を開けて、駒袋から駒を出して並べ始めた。
対局開始が告げられると、飛車先の歩を突きだした。これに対し、稲葉は角道を開けると、4手目で後手3二飛と三間飛車を採用。意表を突いた。
伊藤は今局の前の27日、生まれ育った東京都世田谷区の世田谷区役所に保坂展人区長(68)を表敬訪問。叡王獲得の報告をした。「ほかの棋戦でも頑張りたいと思います」と飛躍を誓った。早速、腕の見せどころがやってきた。
4年前のJT杯では、伊藤がタイトルを奪った相手の藤井聡太7冠(21)が、初タイトルとなる棋聖を獲得後に初めて登場し、菅井竜也八段を下している。同学年の7冠と同じ道を歩めるか。
伊藤匠叡王(2024年2月4日撮影)