マツダ「ロードスターRF」、ヤマハ発動機「YZF-R1」生産可能に、出荷停止指示解除
国土交通省は28日、自動車などの大量生産に必要な「型式指定」の認証不正問題を巡り、出荷停止を指示していた3社の現行生産の6車種のうち、マツダの2車種とヤマハ発動機の1車種について、指示を解除したと発表した。安全や環境に関する性能の基準(保安基準)への適合を確認した。トヨタ自動車は内部調査を継続しており、7月以降の判断になる見通し。
ダイハツ工業などの不正を受け、自動車・装置メーカーが内部調査を行った結果、トヨタ、マツダ、ヤマハ発、ホンダ、スズキの5社計38車種(過去生産車を含む)に不正行為が判明。ただ、国交省は今回、トヨタの7車種を除く4社の計31車種すべての性能が基準に適合していることを確認した。
国交省は道路運送車両法に基づく立ち入り検査などの結果を踏まえ、マツダ、ヤマハ発、ホンダ、スズキの4社の不正行為は悪質性が低いと判断し、型式指定取り消しなどの行政処分を見送った。スズキを除く3社には再発防止策を実施して半年ごとに報告するよう行政指導。スズキは不正の時期が古く、再発防止策の実施を終了しているとして、指導も見送った。
出荷停止指示を解除したのは、マツダの「ロードスターRF」「マツダ2」とヤマハ発の「YZF-R1」で、今後は生産の再開が可能になる。一方、トヨタは引き続き調査中となっており、不正があった「ヤリスクロス」など3車種の生産を7月いっぱい停止する方針。