ひろゆきに「入籍届出しに行くよ」と言われて「何で?」と返したワケ
西村ゆかさん(右)と夫・ひろゆきさん Photo by Tamon Matsuzono
西村ゆかさんの著書『転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え』(徳間書店)が反響を呼んでいる。ギャンブル依存で借金漬けの両親、摂食障害の過去、そして夫・ひろゆきさんとの生活など、七転び八起きの半生を赤裸々に綴った自伝的エッセイだ。インタビューの第3回は、2人が結婚に至った経緯を紐解いていく。(聞き手/ダイヤモンド・ライフ編集部副編集長 神庭亮介)
入籍の7年前に結婚式
――2019年にひろゆきさんにインタビューした際に、ゆかさんのビザを取るために結婚したとおっしゃっていたのですが、本当にそういう理由だったのですか?
そうです、そうです。
――ひろゆきさんは当時、こんな風に言っていました。《僕は「結婚どうでもいい派」なんですよ。ラトビアのビザをとる時に、彼女のビザが結婚してないと出ないんですね。じゃあ結婚しよう、となって》。これは照れ隠しとかではなく事実?
はい。結婚というか「入籍」に関しては本当にそうです。入籍したのが2014年で、実はその7年前に結婚式をしてるんですけど。
私はその頃「ウェディングドレスをすごく着たい」っていう夢がありまして。「こんな感じのウェディングドレスを着たい」「これを着るなら若いうちの方が似合いそうだ」とか、そこまで具体的に考えてました。
それで、29歳の時にLA(ロサンゼルス)で結婚式をしてるんです。
「結婚」に無関心なひろゆき
Photo by Tamon Matsuzono
――入籍よりも結婚式の方が先だったんですね。
そうなんです。最初は「付き合ったら結婚するものなのかな」と世間のあるある的な感じで考えてたんですけど、ひろゆき君は制度としての結婚にあんまり興味がなくて。
「子どもとかいるなら別だけど、2人でいて、お互い普通に好きで一緒にいるんだったら、それでいいんじゃないの」みたいな風に言われたんですね。
それもそうだよな、と思いつつ……。でも私は、ウェディングドレスがめちゃめちゃ着たかったので。結婚しないとドレスを着られないじゃんって。
「あんた、私のこと好きなんでしょ!」
Photo by Ryosuke Kamba
――ドレスへの思いがすごい!
最初は何とかして結婚しようと思ってたんですけど、頭の中でずっと「ドレスが」「ドレスが」って考えてるんですよね。
ある時ふと「あれ? 私がしたいのって入籍じゃなくて、ひょっとして結婚式?」と気が付いてしまって。
それで、ひろゆき君に「私、ドレスがどうしても着たいのね。こんな感じのドレスが着たくて……これって若いうちの方が似合うよね?」ってドレスの写真を見せたんですね。
「あんた、私のこと好きなんでしょ! これからも一緒にいたいと思ってるんでしょ。それなのに私の夢、かなえてくれないの? 私の夢を奪うの?」って言ったら、「じゃあ、結婚式しよう」って言ってくれたんですよ。
海外で挙式した理由
西村ゆか(にしむら・ゆか) 1978年、東京都生まれ。Webディレクター。インターキュー株式会社(現GMOインターネット株式会社)、ヤフー株式会社を経て独立。現在はフランス在住。著書に『転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え』や『だんな様はひろゆき』(原作・西村ゆか/漫画・wako)がある。
――結構な激詰めですね(笑)
そう。それで「よし、きたー!」と。「私が全部準備するから、やってほしくないことだけ言って」と言いました。
ひろゆき君は当時まだ2ちゃんねるをやっていたこともあって、「国内だと変な人が来るから海外がいい」って。
よっしゃー!と思って「OK、じゃあ海外でやりたいとこ決めるわ」って全部、自分で手配して。友達がウェディングコーディネーターをやってたんで、一緒にドレスショップを見てもらって、自分で買って持っていって式を挙げました。
ひろゆき「入籍届出しに行くよ」ゆか「何で?」
西村ゆか『 転んで起きて 毒親 夫婦 お金 仕事 夢 の答え 』(徳間書店)
――それから7年後に入籍するわけですが、あくまで結婚「式」の方がメインで、籍を入れることに関してはそこまで頓着していなかったわけですね。
《朝5時まで友達とサイゼリヤでしゃべっていて…。その日がちょうど彼女の誕生日だったんですよ。結婚記念日と誕生日を一緒にしておけば、「結婚記念日忘れた」問題でモメるのを回避できることに気がついて、あ、いまだと。家に帰ったら起きてたので「結婚しよう」って》
(2019年5月31日配信、BuzzFeed News 2ちゃんねる創設者ひろゆき「人生最大の挫折」と結婚決めた「サイゼの夜明け」)
そうです。多分、ラトビア移住を考えていた時期とかぶっていて。私たち、最終的にフランスに住むことになったんですけど、フランスに住む前に「ラトビアに住もうか案」があったんです。
ラトビアのビザっていうのが、投資家ビザみたいなステータスで。彼はそれで入れるんですけど、私はそんなに資産がないので「配偶者」みたいな感じにするとスムーズにいけたんですよ。そういう事情で、法的に家族になっている必要がありまして。
明け方、いきなり帰ってきたひろゆき君に「入籍届出しに行くよ」って言われて、私は「何で?」って返したくらいで。
「何で入籍するの?」って。だから私的には結婚「式」がすごく重要なもので、それをできたことがめちゃめちゃ嬉しくて、楽しかったんですね。
ひろゆきさん&西村ゆかさんの結婚式の様子(本人提供)
ラブラブなツーショット(本人提供)