「もしスキャンダルが報じられたら…」STARTOエージェント契約タレントたちが始めた〝採用活動〟
STARTO社とのエージェント契約を結んだことを発表している菊池風磨(左)とキンプリの永瀬廉(中央)と高橋海人
創業者であるジャニー喜多川による性加害問題を受け、昨年10月17日に『株式会社SMILE-UP.(以下SU社)』へと社名を変更した旧ジャニーズ事務所は、同日に新たなエージェント会社『STARTO ENTERTAINMENT(以下STARTO社)』を設立した。所属タレントのマネジメント業務については今年4月10日をもって同社に移管。一部の所属タレントたちはエージェント契約を結ぶことになった。
「旧ジャニーズ時代、所属タレントたちは公私にわたり事務所に徹底的に管理されていました。テレビ局、映画会社、レコード会社、CMの契約企業が絡む仕事の案件の発表は先方任せでしたが、事務所主導の発表ごとは、旧ジャニーズの元副社長で広報担当者に一本化して取り仕切っていました。
さらに、スキャンダルが出た際の後処理も広報担当者が一手に引き受けていたので、チーフや現場のマネジャーたちは正直、ほかの事務所に比べて楽だったと思います」(テレビ局関係者)
しかし、STARTO社とのエージェント契約に移行した人については、状況は大きく変わってしまったという。
「基本、STARTO社は仕事をこなすための窓口なので、旧ジャニーズ時代のように至れり尽くせりの管理をしてくれるわけではない。特に、プライベートのスキャンダルを報じられた場合、タレント本人が考えて、あくまでもSTARTO社はそれを発表する窓口というだけ。旧ジャニーズ時代のように、事務所が仕事をバンバン取ってきてくれるわけでもないので、売れている所属タレントと売れていないタレントの格差は広がるばかりでしょう」(芸能記者)
STARTO社にマネジメント業務が移管されてまだ2ヵ月ほどだが、一部の所属タレントたちの中には、現状で自分がやるべきことを気づき始めたタレントも出始めたという。
「まだ一部ですが今後、自分を売り込んで仕事を増やしてくれたり、万が一スキャンダルが報じられた場合などに、マスコミ各社にうまく対応してくれる人材が必要なことに気づき、〝採用活動〟を始めているケースがあるようです。
実際、すでに某人気グループのタレントから声をかけられた人もいます。しかし、そういった役目はテレビ局、レコード会社、映画会社のある程度経験がある優秀な人でなければ務まりません。そのタレントが〝側近〟として引き抜くには、前の職場以上の年収は最低限でも支払う必要がある。年収で折り合いがつかなかったのか、その話は流れたと聞きました。それぐらいの年収を支払うことができるのは、現在、STARTO社とエージェント契約するタレントの中でもごくひと握りしかいないでしょう」(同前)
昨年5月、旧ジャニーズは大手求人サイトにて、タレント活動を支えるマネジャーのアシスタント業務などを行う事務総合職の正社員と、所属タレントのスケジュール管理・現場送迎や同行等を行うマネジャー職の契約社員を募集。気になる給与は《年俸330万円以上》となっていた。
また、旧ジャニーズで元副社長だった滝沢秀明氏率いる芸能事務所・TOBEは先ごろ、大手転職サイトで求人を募集。マネジャーなど3職種で募集していたが、《初年度の年収:350万~600万円》だった。
「他の事務所に比べて決して高いとはいえない額です。おそらく、旧ジャニーズ時代は厳しい労働条件ゆえに人の出入りが激しいことでも知られていた事務所なので、その当時のマインドが消えないままなのかもしれません。高額な年収を支払ってこそ、優秀な社員が集まるのですが……」(芸能事務所幹部)
古いマインドから脱して〝採用活動〟に成功することが今後の業績を伸ばせるかどうかのカギとなりそうだ。
『timelesz』の菊池風磨は4月にSTARTO社と専属エージェント契約を結んだことを発表した(’23年4月)
『King & Prince』は新会社を立ち上げ、STARTO社とグループエージェント契約をしたことを発表している。エージェント契約を発表したグループは『TOKIO』、『嵐』についで3組目だった(’23年2月)
『姉ちゃんの恋人』ロケでの高橋海人のオフショット(’20年11月27日号より)