新型コロナによる死亡者数、全国最多 昨年人口10万人あたり 宮崎
宮崎県
宮崎県内で2023年、新型コロナウイルスへの感染が原因で亡くなった人は人口10万人あたり58.7人で、全国の都道府県で最も多かった。厚生労働省の人口動態統計でわかった。
人口動態統計によると、全国平均は31.4人。宮崎県(58.7人)は全国平均の約1.9倍になる。隣県の大分(49.3人)、熊本(45.4人)、鹿児島(44.6人)と比べても多かった。
同年の新型コロナウイルスによる宮崎県内の死者数は計606人。月別でみると、1月が285人と突出していた。2月の76人、3月の18人と合わせると、1~3月の死者が年間の6割以上を占めた。
県薬務感染症対策課によると、県内では22年10月から23年3月ごろの時期に、感染力が強いオミクロン株による第8波の感染が拡大。高齢者施設や医療機関でクラスターの発生が相次ぎ、重症化リスクの高い高齢者らに感染が広がったことが影響しているとみられる。22年の死者数は540人、21年は47人だった。
同課は「ウイルスがなくなったわけではなく、重症化リスクの高い方々を感染から守るために、人が多い場所や病院でのマスク着用など、基本的な感染防止対策を引き続きしていただきたい」と話している。(奥正光)