欧米諸国、プーチン氏の就任式欠席へ 関係悪化改めて示す
7日に行われるプーチン大統領の通算5期目の就任式では、招待された複数の欧米諸国が欠席を表明した。ウクライナ侵略で決定的となったロシアと欧米の関係悪化が改めて浮き彫りとなった。
タス通信によると、ウシャコフ露大統領補佐官は6日、「就任式は国内行事だ」とし、「伝統として」他国首脳は招待せず、各国の駐露大使らを招待したと説明した。
ただ、タス通信やロイター通信によると、米国や英国やドイツ、イタリア、スペイン、ポーランド、欧州連合(EU)駐露代表部は事前に欠席を表明。一方、フランスは出席する方針だという。
また、旧ソ連構成国アルメニアも6日、パシニャン首相が就任式に出席しないと発表した。ロシアがパシニャン氏を就任式に招待したかどうかは不明。
アルメニアは露主導の「ユーラシア経済連合」(EAEU)の今年の議長国で、パシニャン氏は8日、同日のEAEU首脳会議のため訪露する予定だが、9日にロシアが主催する第二次大戦の対ドイツ戦勝記念式典にも出席しないという。
アルメニアは近年、係争地ナゴルノカラバフを巡る隣国アゼルバイジャンとの紛争で軍事支援の義務を果たさなかったとして、加盟する露主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構」(CSTO)への不満を強め、ロシアから距離を置く一方、欧米に接近している。