海自の無人機、鹿屋基地で初の離着陸
鹿屋航空基地で公開されたシーガーディアン。八戸航空基地から来た海自隊員が説明した=2024年6月14日、鹿児島県鹿屋市、仙崎信一撮影
海上自衛隊が八戸航空基地(青森県)で運用している無人偵察機シーガーディアン1機が鹿屋航空基地(鹿児島県鹿屋市)で初めて離着陸の訓練をした。
鹿屋航空基地で公開されたシーガーディアンについて説明する海自隊員=2024年6月14日、鹿児島県鹿屋市、仙崎信一撮影
鹿屋基地によると、無人機は13日夜に八戸から飛来し、初めて着陸。14日午前、報道陣に機体を公開した後、八戸に向けて飛び立った。
シーガーディアンは米国ジェネラル・アトミクス社製でグライダーのような形が特徴。全長約12メートル、全幅約24メートル。遠距離と近距離のレーダー、カメラを備えている。航続距離は最大約2600マイル(約4200キロ)、24時間の飛行が可能だという。操縦は衛星を通じて八戸基地で行う。
鹿屋への最初の飛来は当初7日に予定され、基地上空を飛行して八戸に戻る計画だった。しかし天候を考慮して延期に。実現したのは10日昼だった。また、翌11日は離着陸訓練のため再度飛来する予定だったが、機体の電源系統の不具合で延期し、さらに天候不良などで変更が相次いだ。
鹿屋基地の利用は東シナ海での監視活動を念頭においた試験運用の一環。今年度から新たに計画され、4~6月は3回程度を予定していたが、相次ぐ日程変更で2回に減った。今後は7~9月、鹿屋基地に着陸した機体を東シナ海を経由して八戸基地に戻るテストを行う予定。
鹿屋基地では2022年11月から1年間、米軍が部隊を駐留させて無人機MQ9を一時配備した。(仙崎信一)