プーチン氏の和平交渉案、ゼレンスキー氏「信用してはならない」
14日、スイスのチューリヒ空港に到着したウクライナのゼレンスキー大統領(中央)=ロイター
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は14日、ロシアのプーチン大統領がウクライナとの和平交渉を始める条件として東・南部4州からのウクライナ軍の撤退などを挙げたことについて、「信用してはならない」と強く批判した。イタリアメディアのインタビューで、露軍の侵略は止まらないとの認識を示した。
プーチン氏は、ウクライナが北大西洋条約機構(NATO)加盟を断念することも条件に挙げた。スイスで15日から開幕する「平和サミット」を前に米欧などをけん制し、新興・途上国に揺さぶりをかける狙いとみられる。
ブリュッセルで記者会見した米国のオースティン国防長官は、「プーチンはウクライナの主権を侵害し、不法に領土を占領している。平和をもたらすため、ウクライナに何をすべきか指示できる立場にはない」と非難し、露軍の撤退を求める方針を示した。