力士の迫力に村民ら歓声 押尾川部屋が大潟村で初合宿
「申し合い」稽古に汗を流す力士たち=2024年6月14日午前9時53分、大潟村、阿部浩明撮影
7月の大相撲名古屋場所に向け、押尾川親方(元関脇豪風、北秋田市出身)率いる押尾川部屋が14日から、秋田県大潟村で合宿を始めた。大潟神社境内の相撲場に詰めかけた人たちは、激しくぶつかり合う力士に歓声と拍手を送っていた。
「申し合い」稽古に汗を流す力士たち=2024年6月14日午前9時50分、大潟村、阿部浩明撮影
村などによると、2022年設立の押尾川部屋にとって初めての合宿。村が創立60周年記念事業の一環で誘致した。親方が金足農業高の相撲部に入部するきっかけとなった当時の同部OB会長が、大潟村入植者だった縁などもあって、合宿が実現したという。
初日の朝稽古にはファンら約160人が集まった。力士たちは四股やすり足で体をほぐすと、気迫のこもった申し合い稽古などで土俵に鈍い音を響かせた。大相撲のテレビ観戦を欠かさないという地元の藤平利夫さん(84)は「間近に見ると、やはり激突音がすごい。小兵でもスピードがあれば体格差は関係ないね」と感心していた。
今回の合宿には親方と若手力士6人、床山、行司ら計10人が参加。村内の施設で寝泊まりしながら18日まで滞在し、午前9~11時に稽古する。
期間中は、力士とちゃんこを食べる「ちゃんこ会」(応募者限定)や小学校訪問など、村民との交流も企画されている。(阿部浩明)