福原遥が涙、水上恒司とのダブル主演映画「あの花」大ヒットで短編配布…福山雅治主題歌ルーツ
福原遥(25)が19日、東京・新宿ピカデリーで行われた、水上恒司(24)とのダブル主演映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(成田洋一監督)大ヒット御礼舞台あいさつで、原作小説の作者・汐見夏衛氏からサプライズで手紙を読まれ、涙した。また席上で、福山雅治(54)の書き下ろし主題歌「想望」の歌詞にインスパイアされ、汐見氏が執筆した書き下ろし短編「君とまた出会うために」がデジタル小説化され、同作を読むことが出来るカードが22日から全国の映画館で配布されると発表された。
「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」は、16年の出版後、TikTok(ティックトック)で話題を呼びシリーズ累計発行部数50万部と大ヒットした、汐見氏の同名小説の映画化作品。福原は現代から戦時中の1945年(昭20)の日本にタイムスリップする女子高生・加納百合を、水上は百合が出会い、恋をする特攻隊員・佐久間彰を演じた。
8日の公開から10日で、興行収入10億7000万円、動員83万人と大ヒットを記録している。原作の累計発行部数も50万部から90万部まで伸びた。汐見氏は「50万部までに6年かけて…この何カ月かで、ほぼ倍。信じられない。キャストのファンの方が手に取ってくださる。普段、読まない方、知らない方に取っていただく。絶対に、書籍の力だけでは出来なかったこと。映画の力に、圧倒されています」と喜んだ。
短編「君とまた出会うために」は、大ヒットを受けて汐見氏が執筆した短編だ。物語は、水上が演じた彰の、その先を描いている。水上は「エンドロール後の、彰の思いが詰まった小説。一足先に読ませて頂きましたけど…彰がその後、彰がどこに行ったか、皆さん、気になっていたと思う。僕もその1人だったので…そういうふうになっているのか、という内容」と説明した。福原は「メチャメチャ感動しました。(見終わった後、読んだら)ウルッとなります。あまり(内容は)言えない…彰の思いだったり心が温かくなるお話」と続いた。
汐見氏は、福山が「想望」を書き下ろした際、彰の思いについて語ったことを振り返りつつ「君とまた出会うために」執筆の経緯を明かした。「福山さんの歌詞に、すごく感銘を受けて。『想望』という言葉を知らなかった。ある人を心から慕い、恋い焦がれるという意味がある。歌詞の世界観、言葉選びが素晴らしく、とても刺激を受けた」。その上で「短編執筆のお話を頂き、真っ先に歌詞に沿った短編を書きたいと。歌詞を使わせて頂いて良いですかと打診して…すぐOKを頂き、ありがたく使わせて頂いた。彰の視点の言葉で、思いを元に、その後、どうなったかというお話」と福山に感謝した。
福原は、汐見氏がサプライズで手紙を読むと「(原作を読んで)涙して本当にすてきと思って…原作に近づけるかなと思って、無理だと思った。うれしいです。幸せです」と涙した。
◆「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」親や学校、全てにイライラして不満ばかりの女子高生・百合(福原遥)はある日、母親とケンカをして家出するが、目が覚めると、そこは1945年、戦時中の日本だった。偶然、通りかかった彰(水上恒司)に助けられ、その誠実さや優しさにどんどんひかれていくが、彰は特攻隊員で程なく命がけで戦地に飛ぶ運命だった。
映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」大ヒット御礼舞台あいさつで涙する福原遥(撮影・村上幸将)