【酒飲みの新常識】こんなタイプの人は…飲み方に注意をしたい「性格特性」
飲み過ぎに気を付けたい(写真はイメージ)
仕事中心主義、せっかち、競争心が強い、気が短い、完璧主義、売られたケンカは買う、ヒマが苦手…、ここに挙げた7つの特徴のうち5つ以上当てはまるものがあったら、あなたは「タイプA」かもしれない。タイプAとは心理学用語で、前記に挙げた性格特性を持つ人を指す。1959年に医師のフリードマンとローゼンマンの研究によって見出されたもので、他にも協調性が高いタイプB、冷静で客観的なタイプCがある。
この3つの性格特性のうち、最も飲み方に注意しなくてはならないのがタイプAだ。常に戦闘態勢のタイプAは、心身を興奮モードにする交感神経が概ね優位。この状態が続くと、肝臓はコレステロールと脂肪を血中にため込んでしまう。これにより動脈硬化を起因とした狭心症、心筋梗塞といった虚血性心疾患の罹患リスクが高まる。適度な飲酒は虚血性心疾患のリスクを下げると言われているが、飲み過ぎは逆効果。ストレスをためやすいタイプAは、酒をストレス解消の道具にする傾向が強いので、自分のリミット以上に飲み、泥酔することが珍しくない。
欧米ではこれらを裏付けるデータがいくつもあるが、日本人のタイプAに至っては、ちょっと様子が違う。日本人の男女8万6000人を対象としたJPHC研究(1990、1993~10年間)によると、「タイプBの男性のほうが、タイプAよりも虚血性心疾患の発症リスクが1・3倍高い(女性は0・8倍)」という逆の結果が出ているのだ。これは欧米に比べ、同調圧力が強い日本では、空気を読む力があるタイプBは協調性を重んじるあまり、ストレスを内側にため込んでしまうからではないだろうか?
こうした日本の文化的背景を考えると、タイプA、タイプBともに、ストレスがたまると酒が飲みたくてうずうずする時は、飲み方を一考したほうが良さそうだ。例えば飲み過ぎを助長する飲み放題、ハッピーアワーのある店は避ける、家飲みをなるべく控えるなど酒量を減らす努力をしてみてはどうだろう。…とこう書いている典型的タイプAの私だが、先日『磯丸水産』のハッピーアワーで飲み過ぎたばかり。今年こそ、「飲み過ぎた」というワードの使用頻度を減らしたい(切望)。