関学大アメフト部前監督・鳥内秀晃氏 日大アメフト部廃部に「大人のエゴで早く蓋を閉じちゃダメ」
鳥内秀晃氏
関西学院大学のアメリカンフットボール部前監督の鳥内秀晃氏が30日放送のテレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜後9・54)にVTR出演。違法薬物事件をめぐり日大アメフト部の廃部が決まったことについて私見を述べた。
鳥内氏は日大アメフト部の廃部に「僕自身びっくりしました。なんで急にやねんと。逮捕者が2人から3人になって急に廃部ということは何か違うんじゃないかな」と切り出した。
続けて「夢を持って入ってきているのに、道筋を立てて廃部って言ってませんよね、どうせ。大人の都合で廃部だと。じゃないと世間が納得しないとかね。いや、世間に向けてやるんちゃいますよ。残された学生のためにどうするのか考えていかないと」と訴えた。
大学側の対応に「残された全然関係ない学生たちもいっぱいいる。彼らに対してどうするんだと。行き当たりばったりで世論をみながら反応しているようにしか見えない。“学生ファースト”でやっているのか疑問」と私見を述べた。
そして「学生のために大学はあるんですよね。完璧な学生はいない。いろんな学生がいますよ。その子たちをいろいろな個性があって、成長させてあげて世の中に送り出すのが使命。それを忘れて大人のエゴで早く蓋を閉じちゃダメ」と語った。
同部をめぐっては、8月に寮内で大麻や覚醒剤成分を含む錠剤が見つかり、3年生部員の北畠成文被告、10月にも麻薬特例法違反容疑で4年生部員の矢部鑑羅容疑者が逮捕され、略式起訴された。さらに今月27日には、知人の密売人から大麻などの違法薬物を譲り受けたとして、麻薬特例法違反の疑いで新たに3年生部員の男を逮捕。こうした事件を受けて、部の存続が困難だと判断された。大学側は第三者委員会を設置し、調査を進め、10月には報告書を文科省へ提出。報告書では、林真理子理事長ら上層部の対応に多数の問題があったと厳しい見解が示されていた。