「自閉症の息子、皆さんの力に」上里の清水さん、町広報大使に
町観光ガイドを手に早くも町をPRする清水祐子さん=2024年6月14日午前9時51分、埼玉県上里町役場、猪瀬明博撮影
「肩書は、自閉症の息子を持つシングルマザーです」。こう自己紹介する埼玉県上里町の会社員清水祐子さんが14日、町広報大使に就いた。
埼玉県上里町広報大使に就任した清水祐子さん=2024年6月14日午前9時36分、同役場、猪瀬明博撮影
清水さんは隣の本庄市で生まれ、結婚を機に上里に移り住んで二十数年。2021年、輝くミセスを選ぶ「ミセスジャパン」に初出場し、グランドファイナルで3位に入った。会社勤めをする傍ら、フリーペーパーの副編集長を務め、2本のポールを使って歩くノルディックウォークの公認指導員としても活躍する。町は前向きで活発な清水さんの発信力に期待を寄せる。
清水さんの原動力は一人息子の永佳(えいか)さん(29)。自分の頑張る姿を見せて勇気を与えたい。2人でウォーキングをしながらコミュニケーションもしっかり取りたい……。
この日の委嘱式で山下博一町長から委嘱状や名刺、タスキを受け取った。清水さんは「息子のように障害のある人たち、ひとり親など懸命に頑張っている人たちの力になれば、とお引き受けしました」と語った。
これから発信したいものを問われ、「7月に入ればホタルを楽しめ、おいしいナシが出回る。郷土が生んだ日本初の女性水上飛行機操縦士・西崎キクのこともSNSで発信したい」と即答。このほか様々なアイデアを提案し、町幹部を喜ばせていた。(猪瀬明博)