57万人が飢餓の一歩手前 ガザで食料危機、栄養失調に苦しむ子ども
2024年2月27日、米ニューヨークの国連本部で開かれた国連安全保障理事会の会合=国連提供
国連安全保障理事会は27日、イスラエル軍が攻撃を続けるパレスチナ自治区ガザ地区が直面している食料危機について会合を開き、国連機関から57万人以上が「飢餓の一歩手前」にいる状況などの報告を受けた。ガザと境界を接するエジプトには救援物資を積んだトラックが待機しているが、激しい戦闘やイスラエルによる厳しい検問により人道支援は滞ったままだ。
2024年2月27日、米ニューヨークの国連本部で開かれた国連安全保障理事会の会合にオンラインで参加し、画面に映し出されるFAO(国連食糧農業機関)のマルティナ副事務総長=国連提供
国連人道問題調整事務所(OCHA)のラジャシンガム調整局長は、「少なくともガザの人口の約4分の1にあたる57万6千人が、飢餓にあと一歩という状況にいる」と説明。ガザ北部にいる2歳以下の幼児に限ると、6人に1人が栄養失調や衰弱した状態にあるという。