Xがニュース投稿をAIで要約…活用する対話型AIグロックは「間違える可能性もある」
イーロン・マスク氏=ロイター
【ニューヨーク=小林泰裕】米SNS大手X(旧ツイッター)は3日、特定のニュースに関する投稿を、AI(人工知能)が要約する新サービスを始めた。一部の有料会員が対象で、当面は英語圏の国を中心に展開する。
Xオーナーのイーロン・マスク氏が率いるAI開発会社「xAI」の対話型AI「グロック」を使い、一般利用者の投稿を要約する。米メディアによると、マスク氏は将来的に、報道機関のニュース記事の要約も視野に入れているという。
利用者は、ニュースを巡るX上の投稿を一つ一つ確認しなくても、賛否の受け止めなどを把握できる。3日時点では、岸田首相のパラグアイ訪問などに関連する投稿が要約されている。
Xには多くの偽情報も投稿されている。要約の正確性への懸念もあり、「グロックは間違える可能性もある」との注記も表示されている。AIによる要約が普及すると、報道機関のウェブサイトへの訪問者が減り、各社の広告収入などに影響が出る恐れも指摘されている。