IMF専務理事「円の下落は本当に劇的だった」「ドル高には客観的な理由がある」
(写真:読売新聞)
【ワシントン=田中宏幸】国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事は6日、「年初からの円の下落は本当に劇的だった」と述べ、円買い・ドル売りの為替介入を行ったと指摘される日本政府・日本銀行の対応に理解を示した。
ロサンゼルスで開かれた国際会議で語った。
外国為替市場では、1ドル=160円台前半から154円台まで上昇した4月29日と、157円台から153円台まで円高が進んだ5月2日に為替介入が行われたとみられている。
ゲオルギエバ氏は「日本は原則として柔軟な為替レートをコミット(約束)している」とし、「日本が何かをするとすれば、金融の安定に対するリスクがあると判断した場合だろう」と日本側の立場に配慮した。一方、「ドル高には客観的な理由があることを認識する必要がある。米国経済は強く、金利は高い」とも述べた。