那須2遺体事件、出頭前に仲介役が指示役へ携帯電話渡す 実行役2人は大阪で遊興か
栃木県那須町の河川敷で夫婦の焼損遺体が見つかった事件で、指示役と実行役を仲介していた平山綾拳容疑者(25)=死体損壊容疑で逮捕=が、警察への出頭前、指示役に会い、自身の携帯電話を渡したと供述していたことが2日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁・栃木県警合同捜査本部は証拠を隠す意図があったとみて経緯を調べている。
捜査関係者によると、平山容疑者は会社役員の宝島龍太郎さん(55)と妻の幸子さん(56)の遺体が見つかった翌日の4月17日午前6時半ごろに警視庁大崎署の交番に出頭したが、携帯電話は持っていなかった。
その後の調べで平山容疑者は、出頭する約30分前にJR五反田駅近くの路上で指示役の佐々木光容疑者(28)=同=と数分ほど面会したと説明。その際、自身の携帯電話を手渡したという。
また、遺体の処理の実行役とみられる姜光紀容疑者(20)=同=と若山耀人(きらと)容疑者(20)=同=が事件後、2人で大阪府内を訪れていたことも分かった。逮捕状が出た4月27日も府内にいたという。
姜容疑者と若山容疑者は「数百万円の報酬を受け取った」と供述しているが、確保時に所持していた現金は数十万円程度だった。捜査本部は、遺体の処理を終えた両容疑者が大阪府内で遊興し、報酬を使っていた可能性もあるとみて調べている。
姜容疑者と若山容疑者は2日朝、都内のそれぞれ別の警察署から身柄を送検された。