人口当たり公衆浴場数全国1位、「風呂好き青森県民」PRステッカー人気…取り扱い施設3倍に
販売中のステッカー(2日、青森まちなかおんせんで)
青森県民の「風呂好き文化」の発信と入浴施設のPRにつなげようと県が考案した、車に貼るステッカー「風呂道具 IN CAR」が人気を集めている。3月に入浴施設で販売が始まったが、取り扱う施設は1か月で3倍に増えた。人口10万人あたりの公衆浴場数が全国1位の本県で、入浴施設利用者の増加に一役買っている。
ステッカーは12センチ四方で、青森県の形の中に洗面器、シャンプー、コンディショナー、ブラシと温泉マークが描かれている。赤ちゃんが車中にいることを示す「BABY IN CAR」のステッカーを参考にしたデザインで、目立つように黄色と黒の配色にした。
厚生労働省の「衛生行政報告例」(2021年度)によると、県内の公衆浴場数は442か所。総務省の「社会生活統計指標」では、人口10万人あたりの公衆浴場数(同)は23・0か所で、全国平均(2・5か所)をはるかに上回って全国1位となっている。県の魅力を楽しく発信することを目指す県観光政策課で、三上悠維(ゆい)主査がステッカーを発案した。三上主査は「県内外の人がステッカーを見て、入浴施設に足を運ぶきっかけになってほしい」と話す。
県が昨年12月に750枚を入浴施設に配布したところ好評で、一部の入浴施設から商品化を望む声が寄せられたという。販売は今年3月18日に青森、平川、むつ、黒石の4市10か所でスタート。取り扱う施設は4月25日時点で13市町村30か所に拡大した。ステッカーを製造する印刷会社「こがわ」(青森市)によると、4月末までに計4000枚を製造した。
青森市古川の「青森まちなかおんせん」では、すでに約600枚が売れたという。ステッカーを貼った車の画像を受付で見せると、入浴料が30円引きになる「ステッカー割」を独自に導入している。高橋宏征支配人は「お風呂が観光資源の一つになればうれしい」と話す。
ステッカーは1枚450円(税込み)。販売箇所は県観光政策課のSNS公式アカウント「まるごと青森」で確認できる。