ロープで引かれた祭りの木造船、道路脇にそれ夫婦ら４人重軽傷…茨城「常陸大津の御船祭」

（写真：読売新聞）

　２日午後２時４０分頃、茨城県北茨城市大津町の県道で行われていた「常陸大津の御船祭」の宵祭りで、ロープで引かれていた木造船（全長約１５メートル、重さ約７・５トン）が道路脇にそれ、見物していた同市内の夫婦（いずれも３７歳）に衝突した。２人はあばら骨を折る重傷を負い、船の引き手ら祭りに参加していた男性２人も腰を打つ軽傷。県警高萩署が詳しい事故原因を調べている。

　５年に１度開かれる御船祭は国の重要無形民俗文化財で、約５００人の人力でおはやしに合わせて木造船を約１キロ引き回す。主催する御船祭保存会によると、「ソロバン」と呼ばれる路上に敷いた木枠の上で船を揺らしながら滑らせていた際に、道路脇にそれた。同署によると、夫婦は民家のブロック塀との間に挟まれたという。

　事故の約４０分後に祭りは再開され、３日も本祭りを予定している。

　御船祭では２００９年にも見物客ら計１０人が重軽傷を負う事故が起きている。