オカダのささやきも実らず…16打席連続無安打だった近本光司に岡田彰布監督がなにやら耳打ち チャンス拡大も先制はならず
八回の打席に入る前、岡田彰布監督と言葉を交わす阪神・近本光司。口元を覆っているが、笑顔のようにも見える=マツダスタジアム(撮影・松永渉平)
(セ・リーグ、広島-阪神、11回戦、2日、マツダ)阪神・岡田彰布監督(66)が動いた。0-0の八回無死一、二塁で打席へ向かう近本光司外野手(29)の元へと歩み寄り、なにやらささやいた。近本は前の打席まで16打席連続で凡退中だった。安打にはならなかったが、近本は中堅へ強い当たりの飛球を放ち、走者を進める役割を果たした。
先頭・小幡の左前打と代打・島田の犠打が野選となってできあがった、八回無死一、二塁の絶好機だった。犠打を命じることも予想される場面だっただけに、犠打はないぞと背中を押したのだろうか-。ベンチを出て悩めるリードオフマンの元へ向かった岡田監督は、数秒にわたって声をかけた。近本は必死で耳を傾け、打席へ向かった。バントの構えは見せず、ヒッティングだった。
カウント1-0から近本が放った打球は中堅への強い当たりの飛球に。二走・小幡が好判断を見せ、三塁を奪った。
〝オカダのささやき〟から1死一、三塁とチャンスを拡大したが、ここで中野は空振り三振…。続く森下も右飛に倒れ、またも先制のチャンスを生かすことはできなかった。