メジャースカウトが巨人の変化に注目…岡本和真&戸郷翔征に熱視線 カージナルスとフィリーズのスカウトが視察
岡本(写真)の打撃練習に大慈彌スカウトらが熱視線を送った=8日、サンマリン宮崎
ポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を、例外を除いて容認してこなかった球界の盟主が見せる姿勢の変化に、米大リーグ球団のスカウトがさっそく反応している。
巨人宮崎キャンプ第2クール最終日の8日、カージナルスの大慈彌功スカウトとフィリーズ・高橋幸次スカウトが巨人キャンプを視察。将来的なメジャー挑戦の希望を秘める、主砲の岡本和真内野手(27)とエースの戸郷翔征投手(23)に熱視線を送った。
特に戸郷に対しては、ブルペン投球だけでなく、ウオーミングアップやキャッチボールも撮影。メイン球場では岡本のフリー打撃にも目を光らせた。
巨人の従来の姿勢ならば、メジャー移籍には海外フリーエージェント権の取得を待たねばならず、岡本は順調なら2年後の2026年、戸郷は28年が取得の目安となる。
だが、この不文律に変化が表れた。投手なら最多勝や最優秀防御率、打者なら本塁打王といった主要タイトルを連続で獲得し、チームの勝利への貢献が大と見なされる―といった条件付きながら、ポスティングシステムの利用を容認する方針であることが7日付本紙報道で明らかになった。
大慈彌スカウトは「巨人の変化は大きいよね。タイトル級の好成績を継続的に残すという条件設定は選手にとっては大きなモチベーションになるはず」と指摘。高橋スカウトも「『海外FAまで待ちなさい』ではこれからの選手はなかなか付いてこない。アマチュアからの獲得にも影響はあるでしょう。ただ、なんでもかんでも認めるのではなく、日本で実績を残してからの移籍が理想的ではある」とうなずく。
カージナルスの大慈彌功スカウト
2人だけではなく多くのメジャー球団も、選手の動向と同様に時代に合わせる巨人の柔軟な姿勢にも注目している。 (片岡将)