4月末の外貨準備高、1・8兆円減 介入実施が原因か
財務省
財務省が9日発表した4月末の外貨準備高は1兆2789億ドル(約198兆円)で、前月末から116億ドル(約1・8兆円)減となった。外貨準備は、ドルを売って円を買う政府・日銀による為替介入の原資。減少は介入の実施が原因の可能性がある。
4月29日の外国為替市場では、円相場が一時1ドル=160円台まで下落した後、5円超高になるまで買い戻された。市場関係者は、約5兆円規模の円買い・ドル売りの介入があったと推計している。
4月末の外貨準備の減少は、為替介入に伴い減少幅が過去最大の約540億ドルとなった2022年9月末に比べると小幅だ。政府は今回、介入の有無を公表していない。29日に介入を実施しても決済日は2営業日程度ずれることがあるといい、4月末の残高に反映されていないことも考えられる。【加藤美穂子】