雪止め水の恵み、ダム湖の「水没林」見頃 山形・飯豊
水没林の木々の間をカヌーで行き来して楽しむ人たちの姿も=2024年5月4日、山形県飯豊町、兼田徳幸撮影
山形県飯豊町の白川湖で、春先の約2カ月間だけ見られる「水没林」が現れ、大型連休後半も訪れた人たちが新緑の中の幻想的な風景を楽しんでいる。
水没林でカヌーを楽しむ人たち=2024年5月4日、山形県飯豊町、兼田徳幸撮影
白川湖は、1981年に完成した白川ダムが生み出した人造湖。雪解け水が大量に流れ込んで満水となるこの時期だけ岸辺が水没し、ヤナギなどの木々が湖面に浮かんでいるように見える。
カヌーツアーを主宰する堀江守弘さん(42)によると、水没林はSNSなどでこの6、7年で知名度が高まり、町の観光資源に育ちつつある。ツアーはこの連休中も予約がほぼ一杯で、今季は初めて県外からの観光客が半数を超えたという。
町は、木々が芽吹く前の残雪がある3月下旬~4月中旬を「白の水没林」、新緑の季節を「緑の水没林」と命名。今年は初めてパンフレットも作り、PRに力を入れる。
今年は5月20日前後まで楽しめるという。(兼田徳幸)