能登空港、旅客便が1カ月ぶり再開 首都圏と被災地、再び1時間
能登空港が再開し、羽田空港から到着した乗客たち=石川県輪島市で2024年1月27日午前11時42分、宮武祐希撮影
石川県輪島市の能登空港で27日、能登半島地震の発生以来休止していた旅客便の運航が約1カ月ぶりに再開した。当面、全日空が東京・羽田との間で週3往復運航し、首都圏と被災地が1時間で結ばれることになった。
乗客62人を乗せた一番機は同日午前11時半ごろ、能登空港の滑走路に着陸した。利用した福島県須賀川市の杉田久美子さん(69)は、被災した石川県能登町の実家や弟夫婦を見舞うために現地入り。「運航再開のニュースを聞いてすぐに座席を予約した。電話で話すだけでは安心できず、早く親族と会いたい」と話した。
能登空港は1日の地震で、滑走路に亀裂が入ったり、ターミナルビルの一部が損壊したりした。県が滑走路の応急復旧を進め、11日から自衛隊機などが利用しており、25日には旅客便運航の準備も整った。ただ空港では上水道が復旧しておらず、周辺の道路でも交通規制が続く。利用する際は、事前に空港からの交通手段や宿泊先を確保する必要がある。【平野光芳】