松本人志、テレビから完全消滅して1週間――コア視聴率で判明した意外な「善戦&大ダメージ」番組
松本人志(ダウンタウン)(C)ピンズバNEWS
お笑い界、芸能界のトップに君臨してきたダウンタウン・松本人志(60)の“不在”――。あまりにも巨大な存在だった男の不在は、出演していた番組の視聴率にどれほど影響をもたらしているのだろうか。
2015年に一般女性に関係を強要したと『週刊文春』に報じられたことを受け、松本は同誌を発行する文藝春秋との裁判に注力するため1月8日に芸能活動を休止。ダウンタウン、松本のレギュラー番組は代打MCを立てるなどの対応に追われた。
そして松本がテレビから完全に姿を消してから1週間以上が経過した。2月19日に『クレイジージャーニー』(TBS系)が放送されたが、前週まで出演していた松本の姿はなく、これでレギュラー番組7本すべてが松本不在の体制となった。
「松本さん不在の番組がどうなっていくのか、終わってしまうのではないかと心配する声もありましたが、当然、テレビ局としてはとりあえずなんとか続けていかざるを得ない。では、松本さん出演時と不在時で、今、テレビ各局が最重要視する13~49歳のコア視聴率はどうなったのかということですよね」(バラエティ番組制作会社関係者)
松本がまだ出演していた1月15日の『クレイジージャーニー』2時間SPのコア視聴率は3.6%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)、同17日の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)は4.3%、さかのぼって松本が最後に出演した1月4日の『ダウンタウンDX 2023最強運勢ランキング!星座×血液型1~48位』(読売テレビ・日本テレビ系)が5.8%だった。
さらに1月19日の『人志松本の酒のツマミになる話』は2.8%、同21日の『まつもtoなかい』(ともにフジテレビ系)は3.1%、同日の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)は2.4%だった。
■『だれかtoなかい』は“SMAP×嵐効果”で急上昇
では、松本不在となった番組の視聴率はどうなったのだろうか。
2月19日の『クレイジージャーニー』はコア1.8%、同21日の『水曜日のダウンタウン』は4.7%、同22日の『ダウンタウンDX』は3.4%だった。
そして、『人志松本の酒のツマミになる話』から改題し、千鳥・大悟(43)がメインMCとなった同23日の『酒のツマミになる話』は2.8%、『まつもtoなかい』から改題し、中居正広(51)と嵐・二宮和也(40)MCの体制となった同25日の『だれかtoなかい』は4.1%、同日の『ガキ使』は2.3%だった。
「『水ダウ』は4.3%から4.7%と微増。同番組はVTRがメインで企画が勝負の番組ですから、松本さん不在の数字的な影響はそれほどないんでしょうね」(前出の制作会社関係者)
1月17日の『水ダウ』では「チャンス大城、昔一緒に山に埋められた友人の和田がまた山に埋められていても意外とすんなり受け入れちゃう説」を検証。
『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)などで語られてきたチャンス大城(49)の代表的なエピソード「友人の和田と一緒に首まで山に埋められた話」。約30年の時を経て、再び和田が山に埋められているところを目撃したら、チャンスはどう反応するのかを検証した。
松本不在の2月21日の『水ダウ』では、「『男の知名度100%』で『女の知名度0%』のモノ、ギリ存在する説」の第2弾検証を実施。男性チームと女性チームに分かれて「男しか答えられない」「女しか答えられない」問題を互いに出し合い「100%:0%」を目指すクイズ企画となった。
「ただ『水ダウ』でも、松本さんがいなくなってスタジオトークが物足りない、といった声は出ていますね。それでも視聴者は離れてはいないと。
そして、『ダウンタウンDX』は、1月4日年始SPということもあって5.8%と飛び抜けて高かったですが、2月22日も3.4%と堅調。同時間帯1位の数字ですからね。
『酒のツマミになる話』も、松本さん不在でもまったく同じコア視聴率。お酒好きの大悟さんがやはりハマっていて《酒のツマミになる話、松本より大悟のほうがおもしろいわ》といった声もあるぐらいです。
『まつもtoなかい』は『だれかtoなかい』になってから数字が急上昇。1月21日のゲストはラグビー日本代表の稲垣啓太さん(33)と稲垣貴子さん(33)夫妻と西武ライオンズの源田壮亮さん(31)と衛藤美彩さん(31)夫妻。最新回の2月25日のゲストはアンタッチャブル・山崎弘也さん(48)、おぎやはぎ・小木博明さん(52)、伊集院光さん(56)と知名度の差はあったものの、松本さん不在でどんな番組になるのか、という注目度のアップもあり、数字を伸ばしていますね。
そして、中居さんと二宮さん、SMAP×嵐の国民的グループメンバー同士の共演を見たいという人はやはり多い。今や『だれかtoなかい』は、飛ぶ鳥を落とす勢いですよ」(前同)
■「設楽や小池とまた一緒に仕事したい」番組愛爆発も『クレイジージャーニー』は大苦戦
『ガキ使』の視聴率も松本出演時が2.4%、不在時が2.3%と変わっていない。
「現存するダウンタウンの最長寿番組で、企画ありきですからね。たしかに松本さんの不在でパワーダウンは否めませんが、しっかりとファンがついているんでしょう。
そんな中、『クレイジージャーニー』は数字が半減してしまっています。たしかに2時間SPと通常回という差はありますが、それにしても落差が激しいですよね。
番組はバナナマンの設楽統さん(50)、小池栄子さん(43)、そして松本さんがご意見番といったポジションで、3人の仲睦まじいやりとりも好評でした。取り上げる“クレイジージャーニー”や事象にも左右されるでしょうが、松本さんの意見が聞きたいという視聴者も多いんでしょうね。松本さん自身も番組に愛着を持っていることもうかがえました」(前出の制作会社関係者)
『クレイジージャーニー』はやらせ問題が発覚し、2019年9月をもって終了したものの、2022年10月にゴールデン帯で復活し、現在は月曜22時のプライム帯で放送されている。番組が復活するとなった際、松本はX(旧ツイッター)を更新して《【クレイジージャーニー】が復活することになりました! 10月から新たな気持ちでやらせでいきます。あ。やらせていただきます》と告知していた。
やらせ問題で番組が終了したときにも《ひとつ お願いがあります。全てのクレイジージャーニーがヤラセだったと誤解しないで下さい。あの番組ではマジの素晴らしいクレイジージャーニー達とたくさん出会えました。そして設楽や小池とまた一緒に仕事したいです。願いがふたつになってしまいました》と、番組愛をにじませていた。
「他のレギュラー番組は相方の浜田雅功さん(60)の奮闘、代打MCの活躍で善戦していますが、数字を見ると『クレイジージャーニー』だけは影響が出てしまっている感じです。やはり同番組での松本さんの存在感、コメントの価値というのは大きかったのではないでしょうか」(前同)
数字面を見ると、影響があまりなかった番組、大きなダメージを受けていると感じられる番組に分かれることになった。松本と『週刊文春』の裁判は3月28日から始まり、長期間続くと見られている。“笑いの神”とも称される男の復帰は、果たしていつになるのか――。