朝ドラ「虎に翼」5月2日第24話あらすじ 直言(岡部たかし)は自白を強要されたと告白、優三(仲野太賀)は検察がそれを認めるはずがないと考えるが…
(奥)穂高重親(小林薫)、(手前右)猪爪直言(岡部たかし)(C)NHK
NHK連続テレビ小説「虎に翼」(総合など)第5週「朝雨は女の腕まくり?」(第21~25話)の第24話が5月2日、放送される。
日本初の女性弁護士で、のちに裁判官になった三淵嘉子さんの人生をもとにした物語を描く朝ドラ「虎に翼」。女優の伊藤沙莉が主人公の猪爪寅子役を演じる。主題歌「さよーならまたいつか!」を歌うのは、シンガー・ソングライターの米津玄師。語りを「カーネーション」(2011年度後期)で主演を務めた女優の尾野真千子が担当する。
「虎に翼」第5週「朝雨は女の腕まくり?」振り返り
現職の大臣を含む政財界の16人が摘発され、時の内閣が総辞職に追い込まれるきっかけとなった汚職事件「共亜事件」の贈賄容疑で、帝都銀行に勤める寅子の父、直言(岡部たかし)が、逮捕・勾留された。罪を自白して起訴が決まり、4カ月ぶりに帰宅した直言は憔悴しきり、土下座して自分の罪を詫び、家族を驚かせた。父の無実を信じる寅子は母のはる(石田ゆり子)が日々の出来事をこまめに記録してきた手帖の記述と検察の調書の内容を照合。見つかった矛盾点を突きつけられた直言は罪を犯していないことを認めたものの、裁判では検察と争わず家族と会社を守るために罪をかぶるという意向は曲げなかった。
寅子は、自身を法律の世界へ導いた明律大法学部の教授で、直言の弁護人を引き受けてくれた穂高重親(小林薫)に相談。穂高は裁判で無罪を主張する方針を固め、寅子を共亜事件の被告の弁護を担当する弁護士たちに引き合わせた。穂高は、検察の主張は直言と銀行の高井理事(小須田康人)の自白がベースになっていることから、他の被告たちの容疑も崩せる可能性があることを示唆。取り調べのなかで高井理事に政治的な圧力がかかったことも明かして、大きな力を持つ何者かが仕組んだことを疑い、一緒に無罪を主張していくことを提案した。力を貸してほしいと頭を下げる寅子の熱意にもほだされた弁護団は、一致団結して検察と真っ向から争うことになった。
(左から2人目)笹山(田中要次)、猪爪寅子(伊藤沙莉)、はる(石田ゆり子)(C)NHK
直言の調書の検証の時と同じように、寅子の学友が手分けして弁護団の各事務所に赴き、それぞれの調書を検証するなか、寅子は新聞記者に接触して自分のことを記事にしてもらった。その記事を目にした後輩たちの呼びかけで、直言の無罪を訴える署名活動が行われ、集まった大量の署名の束を手にした寅子を不審な男たちが尾行。一緒にいた学友の花岡悟(岩田剛典)が気づいて、寅子と2人で逃げ出した。途中で署名の束を落とし、追いつかれて襲われそうになったその時、顔見知りの帝都新聞記者、竹中次郎(高橋努)が男たちを取り押さえて追い払ってくれた。
(中央)武井裁判長(平田広明)、桂場等一郎(松山ケンイチ)(C)NHK
竹中は、共亜事件は内閣を総辞職させたい連中、おそらくは検察畑出身の貴族院議員で保守強硬派の水沼淳三郎(森次晃嗣)が起こしたものだと背景について見立てると、寅子たちが騒いだところでどうにもならない、これ以上動くと命にかかわると警告。事態を知った穂高からも、しばらくおとなしくしているよう諭され、寅子は身動きが取れなくなった。直言宛てに裁判所からの公判出頭命令が届いたのは、それから数日後のことだった。
昭和11(1936)年1月、第一回公判が行われた。傍聴席で裁判を見守る寅子。判事の席には桂場等一郎(松山ケンイチ)がおり、寅子とはるは思わぬ形の再会に驚いた。被告人席に立った直言は、緊張とプレシャーで倒れ、医務室に運ばれた。傍聴席にいた竹中のヤジで、寅子が暴漢に襲われたことを知った直言は寅子の思いを知るが、検察の取り調べで味わった恐怖がトラウマとなっており、二度とあの場所に戻りたくないと、一転して無罪を主張する決断ができないでいた。そんな直言を、穂高は「君がどっちに転ぼうと任せてほしい。できる限りの仕事はする」と励ました。
「虎に翼」第24話あらすじ
公判中に倒れた直言は、寅子の気持ちに応え、取り調べで自白を強要されたことを告白する。寅子の親友で義姉の花江(森田望智)は、これで一安心と胸をなでおろすが、寅子と猪爪家の下宿人で弁護士を志す書生の優三(仲野太賀)は、検察が自白強要の事実を認めるはずがないと考えていた。無罪を勝ち取ることは絶望的と思われたが、自傷防止のために革手錠を使用した、という検察の説明から、寅子はある法律の条文を思い出す。
猪爪はる(石田ゆり子)、花江(森田望智)、寅子(伊藤沙莉)(C)NHK