朝ドラ「ブギウギ」非情な矢崎(三浦誠己)の表情激変 SNS「微笑みにキュンときた」「過去一やさしい顔」と感激
左から、矢崎(三浦誠己)、坂口(黒田有)、山下達夫(近藤芳正)、福来スズ子(趣里)。大阪の葬儀場・待合室で、矢崎や坂口から生前のトミの話を聞くスズ子(C)NHK
NHK連続テレビ小説「ブギウギ」の第104話が28日、放送され、村山興業の社長秘書・矢崎(三浦誠己)が穏やかな表情で亡き社長・村山トミ(小雪)について語るシーンに、さまざまな反響が寄せられた。
戦後の大スターで「ブギの女王」として人気を博した歌手、笠置シヅ子さんをモデルに、趣里演じる主人公、福来スズ子が多くの困難を乗り越えて歌手の道を突き進み、人々に勇気と希望を与えていく姿を描く朝ドラ「ブギウギ」。ドラマは第22週「あ~しんど♪」(第102~106話)が放送中で、スズ子の最愛の人、村山愛助(水上恒司)の母で日本一の興行会社「村山興業」の社長・トミが亡くなり、スズ子は愛娘の愛子(小野美音)とマネージャーの山下達夫(近藤芳正)とともに葬儀に参列した。
この日の放送では、葬儀を終え、矢崎が、生前のトミが愛子を気にかけていたことを話すと、スズ子は長らく顔を見せに来なかったことを反省。トミは、愛助が亡くなった後に肺結核を患い、闘病生活を続けていた。なぜ教えなかったのか、と問い詰める山下に村山東京支社長の坂口(メッセンジャー黒田有)は社外に漏らすなと口止めされていたと明かした。矢崎も「せめて福来さんにはと説得したんですが、あかんの一点張りで」とスズ子に気を遣わせまいとしたトミの気持ちを代弁した。愛助も結核を患った際の対応が同様だった、と思い出すスズ子には「母親として、女として聞きたいこと、いっぱいあったのに…」と会いに来なかったことを悔いた。
左から、愛子(小野美音)、福来スズ子(趣里)、矢崎(三浦誠己)、坂口(黒田有)。大阪の葬儀場・廊下で、帰り際、トミの祭壇から戻らない山下を気にするスズ子(C)NHK
これに対して矢崎は「社長、福来さんの活躍を楽しみにしてましたよ」と優しく語りかけ、トミが内緒でスズ子のレコードを集めたり、喜劇王「タナケン」こと棚橋健二(生瀬勝久)との出演映画を見に行っていたことを、うれしそうに打ち明けた。坂口も「全部バレてるっちゅうんやな。ははは…」と笑って、思い出話に花を咲かせるとスズ子は「そんなん聞かされたら、余計会いたなるわ」とトミと最後に会った日に「また歌ってくださいね」と励まされたことを思い出した。
矢崎は、愛助とスズ子の結婚に反対してきたトミの「懐刀」。2人に結婚を許すには、スズ子が歌手を辞めることが条件だというトミの要求を伝えたほか、スズ子の妊娠が分かった際も、激怒するトミの様子を坂口に電話で報告したり、愛助が亡くなった後もスズ子のもとを訪れ、愛助が残した通帳や手紙を淡々と説明するなど、感情をあまり表に出さないドライなキャラクターとして知られている。
冷徹だった矢崎の変化に、X(旧ツイッター)では「毒が抜けたような表情」「穏やかな微笑みにキュンときた」「温かい表情がたまらない」「柔らかい哀しさにあふれた目になんかすっごい泣いた」「過去一やさしい顔してたな」とほっこりした人が多くいた。また、愛助の死が伝えられた第86話(2日放送)以来の登場となった矢崎と坂口に「また見られてよかった」「大好きおじさんトリオが久々に揃った」と感激する声も寄せられていた。