大谷翔平「節目」の8号、笑み絶やさずダイヤモンド一周…記録抜かれたロバーツ監督とハイタッチ
3回に8号ソロを放ち、フリーマン(左)から祝福を受ける大谷翔平(4日)=USAトゥデー
【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの大谷翔平は4日(日本時間5日)、本拠地ロサンゼルスでのブレーブス戦に2番指名打者で出場し、三回に6試合ぶりの本塁打となる8号ソロを放った。相手右腕の内角高めの90・2マイル(約145キロ)の直球をとらえ、右中間に運んだ。日本生まれの選手のドジャース在籍時の通算本塁打数で、那覇市生まれのロバーツ監督を抜いて単独最多となる一発で、大谷は実に楽しそうに笑顔でダイヤモンドを回った。
試合前、ロバーツ監督が自ら切り出した。「私の記録をすぐに破る日本生まれの選手が昨日、プレゼントをくれたんだ。ポルシェだ」。驚く報道陣に対し、「それは(監督室の)私の机の上にある」。監督の記録に並んだ大谷から贈られたのは高級車ポルシェのミニカーだったことを明かし、笑いを誘った。
那覇市生まれで、アフリカ系米国人の父と日本人の母を持つロバーツ監督はドジャースでは通算7本塁打。この記録を知ってから、大谷は「監督の記録を抜きたい」と冗談めかして語ってきた。決して大記録というわけではないが、2人の間では節目の8号だった。
この日、打球がスタンドに吸い込まれると、大谷は自然と笑顔になった。本塁打を放った後は表情を崩さずにダイヤモンドを回ることが多いが、この日は笑みを絶やさず、三塁付近ではベンチに向かって両腕を振るポーズを取った。ベンチに戻ると、満面の笑みで迎えたロバーツ監督と両手でハイタッチを交わした。