大相撲に〝ショータイム〟誕生、先代親方の寺尾さん命名「翔大夢」 大谷翔平にまつわる言葉「名前に負けないような相撲を」
伊藤改め「翔大夢」。元関脇寺尾の先代錣山親方の命名гЃ
大相撲夏場所(5月12日初日・両国国技館)の新番付が30日、発表された。大の里(23)=二所ノ関=が新小結に昇進。春場所で初優勝の尊富士(24)=伊勢ケ浜=は11枚上がり東前頭6枚目。大関琴ノ若(26)=佐渡ケ嶽=は祖父の四股名だった「琴桜」を継いだ。
新しい四股名で目立つのが、21歳で西序二段26枚目の「翔大夢」(しょうたいむ)=錣山。本名で土俵に上がっていた伊藤が改名に際し、昨年12月に亡くなった先代錣山親方(元関脇寺尾)から生前、「ショータイムなんていいんじゃないか?」と言われていたことを思い出して直訴した。
「ショータイム」はドジャース・大谷翔平(29)にまつわる言葉として2021年の流行語大賞を受賞したが、翔大夢は「野球は(昨年の)WBCから見るようにしていますけど、他の人が見ていたら見るぐらい」とブームへの便乗を否定。錣山部屋の公式ユーチューブでは明るいキャラクターが人気で、このエンターテイナーぶりから先代親方が提案した四股名とみられる。
埼玉県草加市出身で、同じ相撲クラブに通った憧れの先輩の阿炎を追って錣山部屋に入門。21年名古屋場所で初土俵を踏み、身長175センチ、体重170キロの体格で9場所で三段目に上がったが、昨年初場所で土俵から落ちた際に首を負傷。先場所は7場所ぶりに三段目復帰も2勝に終わった。
再び序二段に下がって心機一転を図る夏場所は、「先代がつけてくれたので、恥じないように頑張りたい。名前に負けないような相撲を取って、上に上がりたい」と土俵が舞台のショータイムを誓う。 (塚沢健太郎)