全国でも2自治体だけ、伊賀市で「18歳成人式」…三重高校ダンス部も祝福
式が終わり、記念写真を撮る新成人たち(いずれも伊賀市文化会館で)
三重県伊賀市の18歳を対象とした成人式が4日、市文化会館で行われた。新成人747人のうち75・1%にあたる561人が出席。三重高校(松阪市)ダンス部員50人が軽快なパフォーマンスで祝福した。
式で岡本栄市長は「従来より2年早く大人になる。どうか伊賀を忘れないで、自己実現を目指してください」と呼びかけた。新成人を代表し、実行委員長の関西外国語大1年中野綾花さん(18)が「災害でつらい生活を強いられる人もいる。今の生活が当たり前ではない。感謝を忘れず、前向きに生きていきたい」と誓いの言葉を述べた。
三重高ダンス部の出演は中野さんが前部長という縁で実現。振り袖の中野さんが飛び入りでダンスに加わると、新成人たちも点灯したスマートフォンを振って盛り上がった。
この日の市内は最高気温29・3度の陽気に。式の後、晴れ着やスーツ姿の新成人は日陰に集まって談笑した。大阪の専門学校で演劇を学ぶ出席者(18)は「人を笑顔にできるような役者になりたい」。津市の看護学生(18)は「親元を離れて寮生活を始め、大人になった気がする。頼りがいのある看護師になるのが目標です」と話していた。
伊賀市教育委員会によると、今年度に18歳成人式を行うのは伊賀市と宮崎県美郷町のみで、他の自治体は「二十歳の集い」などを開催する。