不評の「マイナ保険証」、国家公務員にも使われず 3月の利用率5%台 政府は12月に現行の保険証廃止方針
マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」を巡り、厚生労働省は8日、国家公務員の今年3月のマイナ保険証利用率が5.73%だったと公表した。昨年11月の4.36%からの微増で、政策の推進側である公務員も依然として利用が伸び悩んでいる。
◆ミスやトラブルが絶えないマイナ保険証
マイナンバーカード(見本)
組合別では総務省の組合が10.31%でトップ。次いで厚労省の本省を含む第一共済組合が8.40%、防衛省は最低の3.54%だった。国内全体の利用率は3月時点で5.47%だった。
マイナンバーと健康保険証のひもづけミスやカードリーダーの読み取りエラーなどのトラブルは、今年に入っても続いている。
政府は今年12月2日から現行の健康保険証を廃止し、マイナ保険証に一本化する。マイナンバーカードを持っていない人には各保険組合が保険資格を記した「資格確認書」という書面を交付する。(長久保宏美)
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