メルセデス、BMW、アウディ……。プレミアム御三家のドイツ国内事情とは?
ドイツ連邦自動車交通局(KBA)が発表した2024年1月~4月の統計データによれば、前年同期比で7.8%の伸びを示したといいます。欧州経済をけん引するドイツとはいえ、コレは輸入車を含めた数字。データを見るとブランドごとに明暗わかれ不運な動きも感じられます。
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全ブランドを分析するわけにもいきませんが、ひとつ気になったのは足元の4月こそ販売台数(新車)の伸びを見せたものの、この4ヶ月の累積販売台数ではアッパープレミアムなブランドがイマイチ売れてない雰囲気。
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日本でも大人気のメルセデスは累計8万5656台で前年比-7.1%を記録し国内シェア9.1%。アウディは6万5533台で−16.5%、シェア7.0%と振るいません。一方、プラスに転じたのはBMWで7万5175台を記録し+16.5%の上昇。シェア8.0%で2番手なのは日本と変わらぬ様子。
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ちなみに世界ナンバー2の自動車会社フォルクスワーゲンは18万828台で+10.6%増加し国内シェア19.3%。ワイドなラインナップをもつとはいえ堅実な印象をもちます。ドイツ勢で一番好調なのはポルシェで1万6288台を記録し+36.3%上昇と絶好調です。
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日本勢も見てみましょう。プレミアム指数でいえばやはりレクサスの存在が気になります。この4か月間の販売台数は1399台でした。それでも前年比+75.3%ってどうなっているんでしょうね。世界一のトヨタブランドは2万9472台で+21.5%。熟成した欧州市場ってなかなか厳しいものがあります。
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欧州から腰が引けた印象のホンダは2489台で+40.9%。同傾向の日産は1万1989台で+7.9%を記録。F1の宣伝効果を上手くセールスに結び付けられないのか、どうにも販売戦略が理解できません。
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昔から欧州で定評あるマツダですが1万5816台で+5.6%。意外となんて失礼ですがスズキが8783台で+5.4%。電動化時代はスバルに厳しいものの1584台で+19.6%を記録しています。
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独自の販売網を構築しずらい欧州とはいえもう少し日本勢も頑張ってもらわねば。フランスや韓国勢のシェアもばかになりません(というより勢いは日本勢より上)。
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セグメント別に見るとこの4月はSUVが18.5%上昇してシェア28.2%となりもっとも強力なんだそうな。コレに続くのが新型コンパクトクラスの小型車で+52.2%を記録しシェア19.6%を占めます。単純に考えればいま求められているのはリーズナブルな小型SUVという結論に。
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トレンドに敏感でも堅実なクルマ選びという傾向か? 庶民の懐事情に国境はないのかもしれませんね。ではまた!
Text:Seiichi Norishige