マラドーナさんのW杯トロフィーが競売へ…89年に盗難、後に購入した男性「20~25億円」と期待
競売にかけられるマラドーナさん受賞のトロフィー(アグット社提供、ヤン・ベルネリ氏撮影)
【パリ=平地一紀】サッカーの元アルゼンチン代表で2020年11月に60歳で亡くなったディエゴ・マラドーナさんが1986年ワールドカップ(W杯)メキシコ大会の最優秀選手賞として受け取ったトロフィーが、競売にかけられることになった。競売を実施する仏アグット社が7日、発表した。
金色のトロフィーは、高さ約28センチ、直径約15・8センチ、重さ約4キロで、競売は、6月6日にパリ郊外で行われる予定。
専門誌「フランス・フットボール」(電子版)によると、1989年にマラドーナさんが当時プレーしていたイタリア・ナポリの銀行が強盗に遭い、預かっていたトロフィーを盗まれて以来、行方不明になっていた。2016年にパリのオークションで複数のトロフィーを計数百ユーロで購入した男性が、後にマラドーナさんの受賞したものが入っていることに気づいた。男性は「1200万ユーロ(約20億円)~1500万ユーロ(約25億円)の値が付くのでは」と期待しているという。
マラドーナさんは、同W杯準々決勝での左手を使った「神の手ゴール」や、相手を手玉に取る「5人抜き」の得点などで優勝に貢献。22年には着用したユニホームが714万2500ポンド(当時約11億6000万円)で落札された。