ソフトバンク川村友斗、好調の要因を自己分析 11試合連続安打を生み出す「割り切る力」
8回1死、右前打を放つ川村(撮影・冨永豊)
◆西武0―4ソフトバンク(5日、ベルーナドーム)
チームの〝うれしい誤算〟が続いている。ソフトバンクの川村友斗外野手(24)が、今季チーム最長となる11試合連続安打をマークした。
「6番右翼」で先発し、3打席目までは無安打。記録ストップかと思われた8回1死の第4打席だった。西武ジェフリー・ヤンの高めの直球を引っ張って右前へ運んだ。記録がつながる一打にも「あそこで本当は打ちたかった」と6回1死二塁での見逃し三振の悔しさが上回っていた。
周東佑京が一時離脱した影響もあり、4月23日のロッテ戦(ZOZOマリン)から、ほとんどの試合でスタメン出場が続く。出場機会の増加にあわせてヒットが続く中、川村が好調の要因に挙げたのは思考だった。
「1打席、1打席結果出すためにやるだけなので。割り切って打てなかったら1軍だし、相手投手がすごいと自分の中で割り切れている部分が大きいのかなと思います」
開幕前に支配下入りを果たしただけに、ほとんどの投手が対戦経験もない〝格上〟の相手ばかりだ。そんな相手に臆することなく向かっていくためには割り切りも必要だという考えが、凡退した後でも安打を打てる要因となっている。
もっとも、結果が出なければ出場機会もつかめない。先発出場しているという責任感もある。「試合に出させてもらっているので、自分としては一つのプレーで勝ち負けが決まるくらい大事だと思うので。勝つために貢献できれば」と気を引き締める。
「緊張は今でもします」と語る24歳は、出場機会の増加とともに、責任感と冷静さを備える頼もしい選手になりつつある。(鬼塚淳乃介)