キヤノンとオリンパス、超音波内視鏡の生産・販売で協業…先進国高齢化で需要増
キヤノンとオリンパスの技術を組み合わせた超音波内視鏡の装置(15日、東京都千代田区で)
医療機器メーカーのキヤノンメディカルシステムズとオリンパスは15日、超音波装置をつけた内視鏡の生産や販売で協業すると発表した。両社の技術を生かした製品を開発し、生産や販売の効率化を目指す。
超音波内視鏡は、早期発見が難しい膵臓(すいぞう)がんの検査などで使われる。キヤノン側が画像診断装置を開発し、オリンパスが自社の超音波内視鏡と組み合わせて販売する。両社による最初の製品は、欧州で3月までに、国内では6月に発売する予定だ。その後、他地域でも販売を進める。
オリンパスは、消化器向け内視鏡の世界シェア(市場占有率)で7割を占めるが、超音波内視鏡は他社の画像診断装置と組み合わせて使う必要があった。このため、超音波で捉えた患部の画像化技術に強みを持つキヤノンとの協業が有効だと判断した。
調査会社グローバルインフォメーションによると、2030年の超音波内視鏡の世界市場規模は22億7000万ドル(約3300億円)で、23年比で約6割増える見通しだ。先進国の高齢化などで需要増が見込まれるという。