【阪神】岡田彰布監督、対エースで井上広大の即スタメン「ちょうどええやん」不振打者の言葉に「おかしいやろ」
新横浜へ移動する岡田彰布監督(中)(カメラ・岩田 大補)
阪神・岡田彰布監督は9日、新大阪から横浜に移動した。10日から敵地でDeNA戦。初戦の先発は青柳で、東とのエース対決となる。2軍戦での調整登板を経て、1軍では中12日と万全の調整。打者では、5年目の井上広大外野手の1軍昇格を決めた。ウエスタン・リーグ最多4本塁打、打率3割4分4厘と好調の5年目の大砲。5月はチーム打率2割6厘と苦戦する攻撃陣の起爆剤として期待される。
以下は岡田監督の一問一答。
―井上が1軍に昇格。岡田監督も2軍戦の映像をチェックしたが、結果だけでなく、打撃内容もよさそうか
「なあ。いい時に上げんとな」
―いろいろな投手に対応できているから高打率が残る
「(昨年秋から取り組む)ノーステップ打法が身についてきたんやろ」
―2軍で一塁も守っていた
「ファームは外野手が多いから、外野が余ってしまうんよ。(井上は)けっこう器用らしいから、守備も。スローイングとかもええし」
―もちろん、期待するのは打撃
「そらそうやん。(1軍に)打つやつ、おれへんもん」
―打線の活性化を
「活性化っていうか、いい結果出してほしいよ。調子ええわけやからな、ええときに使いたいよな」
―スタメンのチャンスも
「使う、使う。使わんと」
―10日は左腕の東と対戦だが
「東、初めてやけどな。ちょうどええやん、使っても」
―全体が不振の時期に新戦力が活躍したら、うれしい
「(井上は)去年も最初、打ってたもんな。そら波はあるからな。ええ波の時に使うようにせんと」
―起用は左翼とは限らない
「分からん。それは兼ね合いやろ」
―不調の打者は試合で復調のきっかけを
「そら、そういうことやんか。試合しかあれへんやんか。ずっと試合でヒット出んのに『調子いいです』と言われたら、使うとこないやん。練習で調子いいのに試合でノーヒットやったら、一切使われへんやんな。どっちか言うたら『ちょっと調子悪いです。タイミング合いにくいです』と言うてくれた方が分かりやすいけどな」
―相手が好投手の方が、つかみやすいこともあるか
「いやいや、どんなピッチャーでも一緒やん。Hランプがつくことや、当たり前やん。誰から打ってもヒットはヒットやん」
(続けて)
「今の選手は不思議やなあ。何打席ヒットがなくても『調子はいいです』って言うんやなあ」
―不調を口にしたくないのか
「悪いと思うけどな、誰が見ても。調子ええように見える? それが不思議よな。ウソ言うたらあかんわなあ。そんなん言うてたら、信用できんようになってくるやん。調子よくても試合で打てへんのやったら、使われへんようになってくるで」
―現実を受け入れることが大切か
「そうやん。『今ちょっと、タイミングとか合わないです』って、なんで言えへんのやろな。誰が見てもタイミング合うてないのに。ずっと調子ええと思ってる? それおかしいよな。今のほとんどの選手、そうやで」
―不調の時期があるのは悪いことではない
「そんなん当たり前やんか、悪い時期もあるわけやから。『今ちょっと悪いです』言うたら、なんとか悪いなりに何か工夫するとかな。1年間ずっと調子いいなんてバッター、おるかいな。5割打てるわ。俺、いっさい調子よくないと思うよ。それがヒット打とうが打とまいが『調子悪くないです』と言われたら」
―快音が野手の正面を突いているわけでもない
「そうやん。素人が見ても内容の悪い打席なんて分かるやん。ボール球振ったりして、調子悪いわけやろ。自分の中では調子は悪くないと思ってたら余計に困るよな、使うこっちも」
―素直に言ってくれた方が助かる
「他の者に調子悪いと言うのが嫌なんやろうな。何で嫌なんやろうなあ。1年間、そら調子悪い時あるよ。だから俺らも分かった方がええし、調子ええなら『じゃあ、ほっといたらええんちゃう』ってなるやん」
―コーチの問いかけにもそう答えているのか
「そうやろうなあ、コーチにも。悪くなかったら、もうちょっと打てるよな。普通のことなのに、何で調子悪いって言えへんのやろ。調子悪いからヒット出ないと思われた方がええんちゃうの? 『ああ、調子良くなってきたら、またヒット出るな』と思うやん、そっちの方が。調子いいのにヒット出えへんかったら、ずっと出えへんと思うで。あんまり調子いいですと言われると、こっちも分からへんわ」