【速報】2歳女児がベビーサークルに放置され熱中症で死亡 祖母側が控訴せず「懲役9年」の実刑判決が確定 緊縛監禁中にUSJで遊興
【速報】2歳女児がベビーサークルに放置され熱中症で死亡 祖母側が控訴せず「懲役9年」の実刑判決が確定 緊縛監禁中にUSJで遊興
2022年に大阪府富田林市で、当時2歳11カ月の女児がベビーサークルの中に監禁・放置され、熱中症で死亡した事件。女児の祖母(47)に対し、大阪地裁堺支部は懲役9年の実刑判決を言い渡していましたが、祖母側が期限までに控訴せず、判決が確定しました。
判決によりますと、小野真由美被告(47)は2022年6月24日~27日、大阪府富田林市の自宅で、当時2歳11か月だった孫の小野優陽(ゆうは)ちゃんを、「改造ベビーサークル」の中に計57時間も監禁。
さらに27日夜~29日には、両手足を粘着テープで縛った状態で同サークル内に監禁し、十分な水分や食事を与えずに放置。優陽ちゃんを熱中症で死亡させました。
改造ベビーサークルは、ベビーベッドの中板を取り外した上で、四方の側面にベニヤ板を張り、さらに上部にも2つ折りのフタをつけた、実質 “箱” “檻”のような空間でした。
容積は1平方メートルにも満たず、底板もなく、フローリングの上にじかに置かれていました。
優陽ちゃんが両手足を縛られ、ベビーサークル内に放置されていた27日夜~29日、真由美被告は当時同居していた桃田貴徳被告(52)や両被告の実子(当時5)とともに、泊まりがけでユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に出かけていました。
27日夜~29日に優陽ちゃんに与えられたのは、28日に真由美被告の四男(当時15歳で高校1年)が、コップに入れて差し入れた水のみでした。
真由美被告は裁判で、事件前から優陽ちゃんを緊縛したことがあった点は認めたものの、事件に関しては “USJを訪れていた際に緊縛していた事実はない” と、起訴内容を一部否認していました。
しかし大阪地裁堺支部は2月16日の判決で、被告らがUSJに泊まりがけで出かけていた際に、優陽ちゃんが粘着テープで緊縛されていたとする四男の証言について「遺体の手首の圧迫痕や、現場で見つかった粘着テープ片など、客観的証拠と整合するから信用できる」と判断。事件時の緊縛についても事実認定しました。
そのうえで「被害女児にわずらわされることなく、テーマパークなどでの遊興を楽しみたいという身勝手な動機で犯行に及んだ」と指摘。
優陽ちゃんに対する、▽日頃から十分な食事を与えない ▽保育園を退園させる ▽長時間目を離す際には緊縛してベビーサークルに閉じ込める といった「日常的な虐待行為の末の犯行」であり、「空腹と脱水状態の中で死亡していった過程で味わった、苦痛や絶望感は察するに余りある」と糾弾。
検察側の求刑通り、真由美被告に懲役9年の実刑を言い渡していました。
大阪地裁堺支部によりますと、3月1日が控訴期限でしたが、真由美被告側は控訴しなかったということです。
これにより、小野真由美被告の懲役9年の実刑判決が確定しました。
この事件をめぐっては、真由美被告と同居していた桃田貴徳被告(52)が、去年12月に懲役6年の実刑判決を受けましたが、こちらは大阪高裁に控訴しています。